繰り上げ返済で失敗しないためのチェックポイント

住宅ローン控除
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繰り上げ返済の前には、以下の点も確認しておきましょう。

●1:「住宅ローン控除」の影響

住宅ローン控除を受けている期間中に繰り上げ返済をすると、借入残高が減って控除額も減ってしまう可能性があります。控除期間(10年 or 13年)はとくに注意が必要です。

●2:団体信用生命保険(団信)の保障

住宅ローンには、契約者に万が一のことがあった場合に返済が免除される団信がついているのが一般的。繰り上げ返済で手元資金があまり減ると、生活に困るリスクも出てきます。

●3:繰り上げ返済手数料の有無

金融機関によっては、繰り上げ返済に手数料がかかる場合があります。少額の返済で数万円の手数料が発生するケースも。ネット手続きなら無料になることもあるので、手続き方法の確認も忘れずに。

実録!「ボーナスで繰り上げ返済」の失敗エピソード

落ち込む夫婦
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「ローンを早く返したい」と、ボーナスのたびに繰り上げ返済をして預金がほとんど残っていない方がいました。そんなときにクルマが故障。買い替え費用を準備できず、自動車ローンに頼ることに…。

住宅ローンの金利は1%未満~2%程度と、まだまだ低水準。そんな低金利ローンを減らすために繰り上げ返済したのに、それ以上の金利で別のローンを組むことになっては本末転倒。繰り上げ返済は、ほかの資金計画とセットで考えることが大切です。

ボーナスで住宅ローンを繰り上げ返済すれば、ローンの負担が減って気持ちがラクになったり、トータルの利息を節約できたりするメリットがあります。ですが、貯蓄や今後の支出を考慮せずに安易に返済すると、かえって損になるケースも。

自分や家族のライフプランを踏まえたうえで、冷静に判断することがなにより大切です。