SNSや求人サイトで実行犯を集める犯罪集団「トクリュウ」による、強盗や特殊詐欺などが増加中。犯行のターゲットになっても、「ガードが堅い家」だと思わせることができれば撃退度がアップします。また、特殊詐欺の見破り術は高齢の両親のためにも知っておきたいもの。今すぐ始められる防犯対策を元刑事の佐々木成三さんに聞きました。
すべての画像を見る(全3枚)素人の犯行が急増!だからこそ威嚇(いかく)が効く
「最近は素人の強盗が増加し、犯行は杜撰(ずさん)。だからこそ危険なのです」と佐々木さん。素人が怖いのは、主体性がないことだと言います。
「指示役に『人がいたら殴れ!』と言われたら素直に従います。素人だから暴力の加減がわからず、致命傷を負わせてしまうのです」(佐々木さん、以下同)
一方で、素人だからこそ単純な対策が奏功する面もあるそう。
「強盗に入ろうと門扉を越えたところで、異変に気づいた家の人に『コラッ!』と怒鳴られただけで一目散に逃げる犯人もいます。自分の頭で考えていないので諦めも早いのです」
ただし、相手が素人だからといって、犯罪者の前に出るのは絶対にNGな危険行為。
「防犯カメラや、センサーが反応すると光や警告音が出る防犯アイテムを活用するのが賢明です」
●まず敵を知ろう「トクリュウ」とは
「匿名・流動型犯罪グループ」の略。指示役がSNSや求人サイトなどを使い、実行犯を募集。関係性が希薄で匿名性の高い通信手段を活用して連絡を取り合うため、実態がつかみにくい。
今すぐできる有効な対策を紹介
・センサーつきライトを設置
・窓ガラスに保護フィルムをはる
・窓に補助錠をつける
・広角レンズのモニターつきインターホンを設置
・声を出せる防犯カメラを設置
・すぐに通報するため家の中でもスマホを携帯する
・寝室などに内鍵をつける
・防犯砂利を庭に敷く