新築住宅やリフォームで造作収納を検討する際、「収納スペースはたりているか」ということに不安を感じる人もいるのではないでしょうか。ライターで整理収納アドバイザーの稲葉かすみさんは、4年前に注文住宅を建てた際、造作部分の収納スペースを自分の理想により近づけるため、「収納ノート」をつくったことで、満足のいく造作収納スペースに仕上げることができたそう。今回、そのノートのつくり方について、詳しく教えてもらいました。

収納ノート
造作収納スペースがある場合は「収納ノート」をつくっておくのがオススメ
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造作収納の失敗を避けるには「収納ノート」がカギ

収納ノート 中身

筆者は、夫と中学生の長女と長男、小学生の二女の5人暮らし。夫婦ともに在宅勤務がスタートしたのをきっかけに、分譲マンションから今の注文住宅に引っ越しました。

以前住んでいた分譲マンションでは、欲しい場所に収納がなかったり、あってもサイズが合わなかったりして、家のいたるところにモノが散乱してしまいました。その反省から、今回の家づくりで造作収納スペースをつくる際、造作収納に特化して考えた「収納ノート」を作成しました。

収納ノートとは、造作する各収納について、どこになにをしまうかをあらかじめ想定して記録するノートのことです。これをつくっておくと、収納のサイズ感への不安が軽減され、完成後もスムーズに片付けが進みます。

「収納ノート」のつくり方~造作収納を図で可視化~

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シューズインクローゼットの収納ノート

間取りが固まったら、A4サイズの紙に造作予定の収納1か所ずつの正面図を描いていきます。三角スケールを使い、図面から実寸を1/10スケールで再現します(例:幅80cmなら8cm)。

三角スケールとは、異なる縮尺の目盛りがある三角柱型の定規です。文房具やネットでも購入できます。収納ノートを作成する際、実際のサイズの10分の1で描くと、でき上がる収納スペースの形のイメージがつきやすいので便利です。

スペースが描けたら、収納予定のものをフリクションペンなどで書き込んでいきます。私は、サイズを青、モノを赤で記入しました。まだ収納場所が決まらないモノは、ふせん紙に書いて貼っておくと、あとから調整しやすいです。

スーツケースや季節行事の飾り、ホットプレート、大型のテントなど、サイズの大きいアイテムについては、造作収納の設計段階で必ず設計士に相談しておくことが大切です。