更年期の不調に悩んだり、まだ経験していなくても不安を感じたり…心と体が揺らぎやすいこの時期を少しでも軽く、前向きに生きるためのポイントを紹介します。今回、更年期に伴う不安や悩みについて、読者アンケートを実施しました。さらに、産婦人科医の粒来 拓(つぶらい・たく)先生によるアドバイスもお届けします。
すべての画像を見る(全6枚)更年期=不調になる時期と多くの人が感じている
更年期を前向きに過ごすためのヒントを紹介する連載企画「更年期のホンネと処方箋」。第1回目は、更年期前に抱える不安や更年期真っ最中の悩み、さらには更年期の定義にも触れていきます。
更年期とは、閉経の前後5年を指します。日本人の閉経の平均は50.5歳といわれますが、仮に50歳に閉経を迎えると想定すると、その前後5年を指す45~55歳はちょうど更年期に当たります。
更年期症状としてよく耳にするのが、ホットフラッシュやイライラ、疲れや肩こりなど。ほかにもシワや白髪が増えたり太りやすくなるといった、がっかりするような美容面の悩みが増え、これまで無縁だった尿漏れのほか、骨盤臓器脱のような今まで耳にしたことのない症状が出ることも。
ESSEオンライン読者(30代後半~60歳の女性、281人)を対象にしたアンケートでも、不安の声がたくさん挙がってきました。年代別に見ていきます。
●更年期前の30代だけど不安がいっぱい…
「生理前などイライラしてしまうことが多いので、更年期になると今まで以上にイライラが強く出てしまいそうで不安。メンタルを上手に管理する方法などがあれば知りたいです」(香川県・38歳)
「更年期はしんどいの? イライラしたり、情緒不安定になったりしないか心配」(大阪府・36歳)
●更年期はいつから?40代に入るとドキドキ…
「寝つきが悪くなってくるなど更年期のような症状が…。今はまだ生理が順調だけど、更年期がいったいいつ始まるのか分からないし、終わりが見えないところも不安です」(愛知県・42歳)
「イライラしたり、ゆううつになったり…。これらの症状が更年期なのか、老化なのか、はたまた性格なのかわからない。婦人科を受診するタイミングはいつ?」(千葉県・42歳)
更年期はまだ先と思われる年齢でも、不安にかられている人は多いようです。粒来先生も「こういった不安の差が、更年期症状の個人差につながっているように思います」と話します。
生理周期が乱れ始めると、心身もゆれ動く…
閉経が近づいた分かりやすいサインが「生理周期の乱れ」です。日本人の閉経の平均50.5歳から、更年期を45~55歳と想定。該当する年代の読者に、自身の整理の状況を聞きました。
この設問の回答者のうち、45~55歳に該当する人は128人。そのうち47人は「生理周期が乱れてきた」、40人は「閉経」、31人は「生理周期が順調」、10人は「生理は止まったけれどまだ閉経わからない」という回答でした。
●周囲に不調な人がいると、さらに不安に
「生理周期や量が乱れてきました。すごくパワフルなママ友ですら、『なぜだか泣けて泣けて仕事に行けない時期があって…』と言っていたので、自分の情緒もこれからどうなるのか怖いです」(千葉県・45歳)
生理周期が乱れ始めた人のなかには、更年期障害と思われる症状を抱えているケースも。
「ホットフラッシュで、急に暑くなり全身に大汗が…。記憶力が低下しもの覚えが悪く、探しものをしてばかり。ほかにも朝早く起きてしまうなど、困りごとが増えました」(栃木県・56歳)
「五十肩が治りません! このままだと困ります…」(東京都・53歳)