日本では5組に1組が不妊に悩み、50万人近くが不妊治療を受けていると言われています。 イラストレーターのオヨネさんもかつて、その1人でした。 今回は、2人目出産時のエピソード外伝です。

バースプラン
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理想の出産、育児に夢を馳せたバースプラン<オヨネの妊活いばら道>

長かった妊活、不妊治療を経て運よく2人の子どもに恵まれた私たち夫婦。妊娠も出産も本当に大変でしたが、出産時のエピソード外伝を少しさせてください。

出産する産院によっては「バースプラン」を事前に提出し、出産や育児に対する希望を聞いてくれるというものがあります。

私は1人目を実家近くの産院で、2人目を自宅近くの産院で産みましたが、それぞれバースプランを提出する機会がありました。

バースプランと聞くと、なんだかすてきな出産のシナリオが浮かびます。私も1人目の出産のときは、出産は想像でしかなかったので、以下のようなふんわりした希望を出しました。

・アロマの香りでリラックスしながら産みたい(当日のために自分でブレンドまでしました)
・メガネ(夫)と感動の立会い出産
・産まれた瞬間にカンガルーケアで母子の絆を深める
・お気に入りのCDを流して陣痛中は少しでもリラックス
・へその緒はメガネ(夫)に切って欲しい
・胎盤を見たい

なんて、理想を詰め込みました。
しかしもちろんそんなうまく行くはずもなく…。

現実

もうすぐ赤ちゃんが出る~! っていうときに、メガネ(夫)はコンビニに行っていて間に合わず。分娩台の上から電話で「すぐ生まれる! 早く来い!」と言ったのに、コンビニに水を買いにいき、義母に電話していたそうです。

そんなもんは生まれてから電話しろと9年経った今もまだ根に持っています。へその緒ももちろん間に合わない。

自分も産院に着く頃にはすぐ生まれる状態だったので、アロマを炊いたりやCDをかけている暇もなく。いいです、もういいです! アロマもCDも夫もなにもかもいらないので早く出したいです! といった状況でした。

唯一叶ったのはカンガルーケアと胎盤を見る、でした。胎盤はなんだか興味本位で見たかっただけなのですが、思っていたよりも大きなものが銀のトレーに乗っていて、ちょっと感動しました。

産後助産師さんに怒られる毎日なんて想像していなかった

助産師

そして出産後もまた大変でした。1人目を産んだ産院の助産師さんが本当に怖かったのです!

体が痛すぎて立つのも必死だったので寝ていたかった私は、夜、少し休もうと赤ちゃんを新生児室に預けました。

すると「お母さんなんだから、ちゃんと自分で見なきゃダメよ!」と厳しく指導され、産後のボロボロな心と体にズドンとダメージ。みんな辛い体で母子同室されているのは重々承知ですが…。