80歳が個室に2週間入院したら「29万4688円+α」
すべての画像を見る(全3枚)もし入院となってしまったら…。一部の例をシミュレーションで紹介します。
●医療費5万7600円
医療費には「高額療養費制度」があり、その月に支払った医療費の自己負担額が上限を超えると払い戻しを受けることができます。一般的な所得者の上限は5万7600円です。
●食事代2万580円
病院の食事代の自己負担額は厚生労働省の定めにより1食当たり490円(ただし、非課税世帯には負担軽減あり)。これは高額療養費制度の対象外なので、実費として支払う必要があります。
●入院保証金10万円
入院が決まると通常、入院保証人と入院保証金が求められます。入院保証金の相場は5万~10万円程度。退院時に精算されますが、病院によっては現金のみでの支払いの場合も。
●差額ベッド代11万6508円
1~4人部屋を希望すると差額ベッド代(特別療養環境室料)がかかります。1人部屋の差額ベッド代の平均は8322円。こちらも高額療養費制度の対象外です。
●差額ベッド代の平均額
1人部屋 8322円
2人部屋 3101円
3人部屋 2826円
4人部屋 2705円
※ 厚生労働省「中央社会保険医療協議会」(令和5年7月5日)資料「主な選定療養に係る報告状況」より
●差額ベッド代を払わなくていいケースも!
以下のケースでは「病院は差額ベッド代を請求してはいけない」と厚生労働省が通達を出しています。病院の都合で個室に入る際は、きっちりと事前に伝えておきましょう。
□患者が同意書にサインをしていない。あるいは、サインをしても説明が不十分
□大部屋にあきがない場合や、患者の治療上の必要性により差額ベッド室を使用した場合
まだまだかかる+αの入院費
上記で紹介した以外にも、入院でかかる費用を紹介します。
●オムツ代2万1000円
オムツの持ち込み不可の病院は日額で支払います。その額は病院によって異なり、1日1500円というケースも。医療費控除の対象になるので、オムツ使用証明について病院に確認を。
●家族の交通費
想定し忘れがちなのが、家族の交通費。診察のつき添いであれば医療費控除の対象となりますが、入院のお見舞いの場合は控除の対象外。
●入院セット
多くの病院で、入院に必要な病衣やタオルなどのレンタルを行っています。入院の準備が不要で、洗濯などの手間が省けますが、入院日数分の請求になるため、長期入院となるとそれなりの額に。医療費控除の対象外です。
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