気温が下がり空気が乾燥すると、疲れがとれなかったり、やる気が起きなかったりと心身に不調が起こりがち。「病気ではないけれどなんとなく不調」、そんなときは漢方による食養生を試してみて。寒い時期のトラブルの解消法と薬膳レシピを、漢方薬局・CoCo美漢方の国際中医師・田中友也さんに教えてもらいました。
すべての画像を見る(全3枚)なんとなく不調は、薬膳で身体の中からもケア
東洋医学では、気温が下がると「気」(生命エネルギー)や血のめぐりが悪くなり、乾燥した空気は「肺」にダメージを与えるといいます。
「東洋医学では、『肺』は呼吸だけでなく、皮膚、鼻、のどなどに深い関係があると考えます。肺が弱ると肌トラブルも現れやすくなります。身体の冷えや肌のかさつきなどが気になったら、保温や保湿などで外からケアするだけでなく、薬膳で身体の中から温めたり、潤したりすると効果が高まりますよ」(田中さん)
朝、起きがけに白湯を飲んで身体を温める
「白湯は水を沸騰させて冷ましたもの。目覚めたばかりの身体は軽い脱水状態なので、水分を補給して、胃腸を目覚めさせます。胃腸に穏やかに吸収され身体を温める働きも。決まった時間に飲むと生活リズムが整い、基礎代謝アップの効果も期待できます」
正しい方法でつくるとおいしい白湯ができるそうなのでつくり方を紹介します。
(1) やかんに水道水を入れ、強火で沸騰させる。
(2) やかんのフタを取り、大きな泡が出るくらいの火力にして約10~15分沸騰させる。
(3) 火を止め、約50℃になるまで冷ます。
鉄瓶を使うと鉄分を補うことができて、さらに効果的です。