風邪をひきやすくなる季節です。東洋医学では、乾燥した空気は「肺」にダメージを与え、肺が弱ることで、風邪をひきやすくなったり、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳などの症状が出やすくなったりすると考えられています。そこで、肺を潤す効果のある食材と、それを使った薬膳レシピを、漢方薬局・CoCo美漢方の国際中医師・田中友也さんに教えてもらいました。
すべての画像を見る(全3枚)肺を潤す食材を温かい料理で食べるのがポイント
「肺」というと、西洋医学でいう肺を思い浮かべますが、東洋医学でいう「肺」は気管支や呼吸機能も含んでいます。
「肺は潤いを好むため、乾燥して不調になると、身体の水分循環が滞ってしまいます。それが呼吸器や皮膚に悪影響を与え、鼻のトラブルや空咳、皮膚の乾燥やかゆみなどを引き起こしやすくなるのです。乾燥がひどくならないうちに、潤いを補う食材を取り入れて、身体を養うことが大切です」(田中友也さん、以下同じ)
●肺を潤すおすすめ食材は「柿」
肺を潤す働きをもつ食材は意外に多く、レンコンや山芋などの根菜類、梨やリンゴなどの果物類、春菊、クレソン、ズッキーニ、アーモンド、ピーナッツ、松の実など、普段の食事に取り入れやすい食材もたくさんあります。
「おすすめは柿です。柿には肺を潤す作用があり、空気の乾燥や風邪のひき始めなどで喉がイガイガするときに効果があり、口内炎や口の渇きを軽減する働きもあります。ただ、生の柿は身体を冷やす働きがあるので、冷え症の人は控えめに。冷やす作用の弱い干し柿か焼き柿を食べましょう」