雑誌やテレビで活躍する料理家の長谷川あかりさん。シンプルかつ独創的で“食べ疲れない”家庭料理に定評があります。今年は初のパーソナルムックも刊行がスタートしました。今回は長谷川さんに、レシピ開発で工夫していること、料理をつくる人への想い、さらに今後の展望についてお伺いしました。
すべての画像を見る(全4枚)レシピ名は「すてき」に思えるものを考案
――長谷川さんのレシピは、興味をそそられるネーミングも魅力のひとつです。「混ぜるだけ冷やしだしカレー」や、「アボカドナンプラーマヨ奴」など、ムック『長谷川あかり DAILY RECIPE Vol.1』に掲載されている料理も、長谷川さんらしいこだわりが散りばめられていますよね。
長谷川あかりさん(以下、長谷川):なるべくすてきっぽく見える名前を考えるのが好きなんです。というのも、レシピ名は簡単そうなのに、いざつくってみるとプロセスが意外と細かかった…みたいなことが続くと、料理へのハードルって高くなりがちだと思うんですよね。
名前はすてき。だけど、つくる過程がシンプルだったら、そのギャップに自分でも「よし!」とうれしくなりますし。家族やお客様の前にも「どうだ~」って、自信満々に出せると思うんです。
――なるほど。たしかに「できた」という達成感もありそうですね。
長谷川:“バランスのいい家庭料理”を提供したい、という思いがあるので、野菜を使った料理でも、素材の数を絞るなど、つくっていて疲れないレシピを紹介しています。「今日はトマトの料理」、「外食が続いた今週はブロッコリーの料理をつくってみよう」とか。
1週間や1か月といった単位で、日々の生活に欲しい栄養素を埋めていけば、家で健康のことを考えながら料理をつくるのも苦にならないし、どんな生活の人にも寄り添えるのではないかと思っているんです。