「1日1捨」しやすいものリスト

・壊れているもの

・今後も使わなさそうなもの

・使い勝手が悪いもの

・数が多いもの

・古くなっているもの

・いつか使う予定だか期日が明確でないもの

・頂きもの

・旅先のパンフレットやチラシなどほとんど見ないもの

・自分に合わないもの

1日1捨てを続けていると「もう捨てるものはない」と思うときがあります。そんなときは視点を変えて、1つしかもっていない・新しくて値段が高い・そこそこ使っているものなど、あって当たり前と思っていた「捨てる対象」でないものを、手放すことを想像してみたり、所有する以外の方法を考えてみてください。すると、手放す対象が見えてくることがあります。

たとえば、テレビ。手放したらどうなるのだろう? と考えたとき、たまった録画を見なくちゃというストレスから解放され、録画にかける時間も、なんとなくテレビをつけるという習慣からも抜け出せるなと気づき、手放すことに。

また、ちょっと惜しいと感じるブランド物を手放すこともありましたが、後悔したことは今のところありません。まだまだ使えそうなものはもったいないので、捨てずに「欲しい人にあげる」「メルカリで売る」ことにし、1捨した扱いで手放しています。

いいことずくめの「1日1捨」の効果

すっきりとりたきんのさん宅のキッチン
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11か月、「1日1捨て」を実践をしてみてよかった変化を4つご紹介します。

●1:節約になる

「同じものを買う」「使わないものを買う」ことが減りました。1日1捨で自分にとって要・不要がわかってきたからだと思います。ものを減らしていくと自分の好みが明確になり、食材や日用品も必要在庫が把握できるので無駄に買わなくなります。結果的に節約につながりました。

●2:掃除がしやすい

部屋の中にものが少ないと移動する手間がなくなり掃除がスムーズにできます。定位置も決めやすく、片づけしやすくなりました。

●3:余裕ができる

置き場所に余裕ができるだけでなく、ものが少ないので探しものをする時間が減り、時間の余裕もできました。ものの維持のために使っていた手間もなくなり「空間」「時間」「心」に余裕ができ、豊かさが増したように感じます。

●4:決断スピードがアップ

家の中が整うと生活空間の雑音が減り、「空間」「時間」「心」に余裕ができたことで頭のなかまでスッキリ。毎日ものを手放す度に自分と対話しているので、ものを通して自分が見えてきました。捨てる・捨てないを決める作業が意思決定のトレーニングにもなったようです。ものを手放すことで自分らしさが明確になり、決断も早くなった気がします。

50代はものと向き合う「手放し適齢期」

すっきりとしたリビング

50歳前後は仕事やプライベートなどで変化起きやすく、老後の生活が現実感を持ち始める時期でもあります。人生の後半戦に向けて自分と向き合いつつ、ため込んできたものを手放すのにちょうどいい時期かも知れません。

私は「1日1捨」のおかげで少しずつ「自分にとって不要なもの」「大切なもの」が見えてきました。筋トレと同じでコツコツ続ければ、捨てる力が身につきます。自分にとって要・不要は自分を知らなければ判断が難しいですが、捨てたものを確認することで逆に自分にとって大切なものがなんだったのかが見えてきました。手元に残したものが自分にとって必要なもの、気に入ったもの、それが自分らしさだとわかったのです。

まだまだ現役で活躍する忙しい50代、1日に1つ手放すだけなら手間も時間もかからず、体力・気力もそれほど必要ないので取り組みやすいと思います。習慣化すればものが徐々に減っていき、住まいも頭のなかもスッキリします。捨ててみて初めて「いらなかった」と気づいたり、捨てた後のさっぱり感が心地よく、終活にもつながるので50代からの1日1捨、オススメです。

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