逆走してしまったときの対処法

運転事故
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反対方向の高速道路に乗ってしまったとき、その場でUターンして逆走をしてしまうケースも多々あると聞きますが、そのときはどう対処すればよいのでしょうか。

「目的地と逆方向の高速に乗ってしまったら、そのまま次のインターまで行ってください。次のインターの料金所で係の人に相談すれば、きちんと目的の方向に誘導してくれますし、料金も余計にはかかりません」

助手席にいる人も決して焦らず、「次のインターまで行こう」と言ってあげましょう。また、このときに運転者の方を決して責めないでください。

では、実際に逆走をしてしまったらどう対処すればよいのでしょうか。

「逆走に気づいたり、逆走をしているかも知れないと思ったら、まずはそれを認めて落ち着いてください。助手席にいる方も一緒にパニックにならないよう落ち着いてください。そして、絶対に運転者を責めないでください。世のなかには逆走していることにまったく気づかない高齢ドライバーも数多くいます。気づいた時点で早めに対処できればできるほど事故の可能性は低まります。そして、気づいたらまず近くの安全な場所に停車し、ハザードランプを点灯して車が止まっていることをほかの車に知らせてください。停車したら自動車から離れ、ガードレールの外などに退避してください。その後に近くの非常電話や自分の携帯電話から110番通報をします」

運転技能検査でもチェック!逆走を防ぐ運転習慣のすすめ

テスト問題の図
『運転免許認知機能検査模擬テスト2025年版』より

自らの衰えを自覚してその能力に合わせた運転をするのがいちばんのようですが、普段より習慣にするとよい逆走防止運転のポイントはなんでしょうか。

「逆走を防ぐために推奨している運転習慣は以下の2つです。

1:キープレフト(左端走行)・右折より左折を

2:Uターン禁止

高齢ドライバーにとって、右折のハードルは年々上がっていきます。それは、左折に比べて右折時はやることが格段に多いからです。高齢者が運転免許の更新時に受検することもある運転技能検査においても、右折は減点になりやすい課題の1つです。さらに、一般道では右折時に進入する車線を間違え、逆走に至るケースも多く見受けられます。ですので、目的地までなるべく左折が多い道筋を選び、なるべく道路の左端を走行するのが高速道路・一般道を問わず逆走や事故を防ぐポイントです。極端な話、左折だけでも目的地にほぼ到着します。最近のカーナビでは設定で左折優先の「運転しやすいルート」を選ぶこともできます。ぜひ活用してみてください。

また、高齢ドライバーはUターンを極力回避しましょう。ついついものぐさになって、ちょっとした進路変更でもせっかちにUターンをしてしまうと、逆走や事故につながりやすくなります。急がば回れの精神で右折やUターンをなるべく避けましょう。とくに高速道路ではもってのほかで、本線への合流でもUターンにならないよう注意が必要です。逆にいえば、右折とUターンさえしなければ、逆走にはほぼつながらないのです」

高齢者が自身の判断能力や身体能力を自覚し、能力に合わせた運転をこころがけるのが肝心です。ぜひ、高齢のご家族にも教えてあげてください。

『運転免許認知機能検査模擬テスト2025年版』(扶桑社刊)では、高齢ドライバーの心配事や疑問を解決しています。ほかにも認知機能検査の実際の問題や、運転技能検査もわかりやすく徹底解説しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

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