たとえ100円でも、本当に必要なもの以外は買わない

ようさん愛用の小物
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「持たない暮らし」を実践してからは、ものの「買い方」も大きく変化。

「手放す作業が本当に大変だったので、ものを買うのが怖くなってしまって。以前なら『2つ買ったら10%引き』とあったら、絶対にふたつ買わなきゃ! と思っていたんです。でも今は、たとえ100円ショップの商品でも、不用意にものを増やしたくないと思うようになりました。今は自分にとって本当に必要なもの、そしてなるべく兼用できるものを厳選しています」

振り返ってみると、かつて多くのものを持っていたのは、「不安があったのかも」とようさん。

「前はきっと、ものを持つことで安心していたんでしょうね。お友だちがすてきなバッグを持っていたら、『私も買わなきゃ!』と思っていたし、今のように1シーズン同じバッグを使いまわしているなんて恥ずかしくて言えなかった(笑)。まわりに『1つしか持っていないのね』と思われるのがいやだったんですよね」

「もの」に頼らなくても、豊かな日々を過ごせるように

キッチンに立つようさん

ものを捨てたことで、暮らしだけでなく、マインドもよい方向へ変化。人と比べたり、見栄を張ったりしなくなった今は、心も軽やかになったそう。

「プチプラの服を着ていても、高い服を着ていても、『私は私だからどっちでもいいでしょ?』みたいな、ある種の開き直りが生まれました(笑)。これはものを減らしたことに加えて、年齢を重ねたからこそ気づけたことかもしれません」

ようさんのように暮らしをリセットしたり、初めてのことにチャレンジしたり…と、第2の人生を始める人も多い50代。これからの暮らしを幸せなものにするには、「ものを所有する以外の楽しみを見つけることが大事」と話します。

「子どもがいるときは、子育てと仕事が9割で、自分のために使える時間やエネルギーは1割もないくらい。子育てがなくなった今だからこそ、『楽しんだもの勝ち』と思っています。新しい趣味をつくったり、ひとりで出かけてみたり…。そこで過ごす時間や体験を重視すれば、ものに頼らなくても、豊かな毎日を過ごせるんです」