定食屋は大人の女性のアミューズメントパーク

取材が終わった今も、定食屋には足を運んでいるのでしょうか?

大平さん
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「もちろんです! 定期的に女性3、4人で“定食屋飲み”をしています。私たちの世代ってもう、毎日手の込んだ料理をいくつもつくる気力も体力もないじゃないですか。でも定食屋は、あの値段で煮物が3種類、ちょこっとずつ出てきたりもする。そして3枚におろしたアジフライがどーんとあって、シャキシャキに刻まれたキャベツや、ときにはホワイトアスパラガスが隠れているサラダが添えられていたりもする。なんてありがたいことかと。

旬のもの、温かいもの、冷たいもの、ほっとできるもの、そしてご飯もたっぷり食べてね、って、定食にはまさに『お母さん』の思いがつまっていますよね。今までは家族にその思いを伝えていた側の人たちが、今度はその思いを定食屋で思いっきり受け止めていいと思うんです。大人になった今、女性が改めて定食屋でおいしさと安さをかみしめる…。一緒にお店の歴史や愛情を感じながら、さらに味わい深く楽しむ。すてきだと思いませんか?」

私たちのために、今日もそこに定食屋はある。さあ、思いきってあの店のドアを開いてみましょう!

大平さんの最新著書『そこに定食屋があるかぎり』(扶桑社刊)では、都内を中心にセレクトした間違いない店の料理や、お店とともに生きる家族の物語が描かれています。写真家・難波雄史さんによる、さまざまな感情を呼び起こす写真に加え、いい店の見極めのコツなどもあり、読みごたえも“満腹”です!

そこに定食屋があるかぎり

そこに定食屋があるかぎり

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