ひとり暮らしや夫婦ふたり暮らしで、暮らしのコンパクト化を目指す人は増えています。「暮らしを小さくすると、ものが減るから快適になるんです」と話す整理収納コンサルタントの須藤昌子さん。ものとの向き合い方について教えていただきました。

以前使っていたダイニングテーブル
以前使っていたダイニングテーブル
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今、来客はある?大きなテーブルはもう使わないかも

子どもが独立するなど、この春に暮らしが大きく変化した人はたくさんいると思います。整理収納コンサルタントの須藤昌子さんも、そのひとり。

「ひとり娘が海外留学しました。なので、今は夫婦ふたり暮らし。暮らしを見直し、プチ老後生活を送っています。とくに力を入れているのは、暮らし全体のサイズダウンです」

まず手をつけたのは、ダイニングテーブルの買い替え。

「以前は大勢のお客様を自宅にお呼びして、食事をふるまう機会が多くありました。でもコロナ禍を経て今はかなり減っています。何年後かに娘が戻ってきても家族は3人だけですし、もう少し小さくても問題ないと判断しました」

小さな丸テーブル
娘の留学を機に小さな丸テーブルに買い替え

これまでは横長タイプのテーブルを愛用。子どもが小さい頃から使っていて愛着もありましたが、コンパクトな丸テーブルに買い替えました。

いつ来るかわからない来客より、毎日の掃除をラクにする

部屋

須藤さんがダイニングテーブルを買い替えて、心から実感していることとは?

「リビングはそれほど広くないので、テーブルを小さくしたおかげで広々とした空間になりました。今のわが家はこのサイズで十分。掃除もしやすいです」

「来客があったら困るかも?」と、先々の、不確実な未来を心配していても仕方がありません。

「だから、確実な今をよりよくすることが片づけでは大切だなと思います。いつ来るか、何人来るかもわからないお客様のために、ここに暮らす私たちが窮屈で使いにくい思いを持ち続けるのは不自然ですよね」と須藤さんは言います。

「来るかも」「必要になるかも」と、もしもを考えているとキリがない。もしかしたらこの先、一度も困ることはない可能性だってあります。

もし来客が来ることになっても、椅子は使わず立食バイキング形式にする、外食にする、食事の時間帯を避けて招くなどほかの選択肢を選べばOK。