洗濯してもなかなか消えない、タオルの生乾き臭。部屋干しのときは、とくに気になりますよね。そんなタオルのにおいも、いつもの洗濯に加えて、「60℃以上のお湯に1分浸ける」ひと手間だけで簡単に撃退することができます。クリンネスト1級、せのお愛さんが解説します。
すべての画像を見る(全5枚)ガンコな「生乾き臭」の原因は細菌だった
洗濯しても残るしつこい「生乾き臭」。なかなか取れなくて困りますよね。このガンコなにおいの原因は「モラクセラ菌」という細菌。
「モラクセラ菌」とは、皮膚の表面にいる常在菌の一種で、汗をかいたり、肌と触れ合うことでタオルなどの衣類に付着します。そして、人の皮脂や汗の成分を分解。そのときに出す排出物こそが、生乾き臭の原因なのです。
洗濯しても菌は落とすことができない
洗濯でにおいがなくなったと思っても、いざ使ってみると生乾き臭がすることがありますよね。これは一体なぜなのでしょうか。
じつは、洗濯で洗い流せるのはモラクセラ菌の排出物だけで、菌自体はほとんど落とせていません。これは、モラクセラ菌が、自身のもつバリア機能で守られているため。
残った菌はまた、皮脂や汗の成分を分解し、においの元を排出します。時間が経つと生乾き臭が復活するのは、菌が残っているせいでした。
使うのはお湯だけ!「生乾き臭」撃退法
洗濯しても、バリアのせいで菌が落とせないなんて、もう諦めるしかないのでしょうか。いいえ、じつはモラクセラ菌のバリア機能にも弱点があります。
ポイントは「熱」。60℃以上のお湯に1分浸けるだけで、バリアは壊れやすくなります。このタイミングで洗濯すれば、モラクセラ菌を洗い流すことができますよ。スチームアイロンで熱を加えてから洗濯しても、同じ効果が得られます。
ここで大切なのは、お湯に1分浸けたら、すぐに洗濯すること。お湯の温度が下がると、また菌が増えてしまいます。必ず、温度が下がる前に洗濯してください。