3.受験は習い事と同じ。チャレンジすることが子と親の財産に

また、自身も親子で中学受験を乗り越えた後藤さんは、「中学受験に向けてがんばること自体が、ほかでは得難い経験」と話します。

「そもそも、こんなに分かりやすい目標に向かってがんばれる機会というのは、それほど多くありません。そして、たとえ第一志望の学校に受からなくても、本番に向けて一生懸命準備すること自体が尊いし、子どもと親の財産となります。スポーツやほかの習い事も、試合やコンクールでいい結果が出なかったからといって、ムダとは思わないのと同じ。受験で得られる経験こそが、そのままメリット=糧となるのではないでしょうか」

経済的な負担と、親の関わり方に注意が必要

勉強する子どもと親
※この写真はイメージです
すべての画像を見る(全2枚)

ただし、ある程度の経済的負担は覚悟しなければならないこと、また親の熱量のさじ加減には要注意、とも。

「塾の費用、受験料、入学してからの学費がかかってくるため、なんとなく走り出してしまうのは避けたいところ。『あの学校に行きたい』という子どもの憧れからスタートし、親子とも自然とやる気を持てるのが理想です。

ところが、最近は親だけがヒートアップし、疲弊してしまうという例も。偏差値で優劣をつけたり、受験を勝ち負けと捉えてしまうと、親子双方にとっていいことはありません。親が一貫して冷静なサポートができるかも、中学受験を幸せに終えられるかどうかのカギになると思います」