インターナショナルスクールも一般的

インターナショナルスクールは英国系、カナダ系、豪州系、また、中華系やドイツ系などもありバラエティ豊富です。寄宿学校も多く、地元の人でもわざわざ寄宿生活を体験させることがあるそう。私立校に通わせる感覚でマレーシア人の子女も多く通います。

言語的なポイントももちろんですが、国際バカロレア機構の教育プログラムに準じて教育を行う学校も多く、海外の大学の入学資格を得る目的でインターナショナルスクールを選ぶ人も少なくありません。

大学までいくと英語でのみ授業が行われる学校も数多く、大卒のマレーシア人なら流暢な英語を話す人が少なくない
大学までいくと英語でのみ授業が行われる学校も数多く、大卒のマレーシア人なら流暢な英語を話す人が少なくない
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さらに、海外の名門校の「マレーシア校」があることも特徴的。たとえば、英国のキャサリン妃の母校・マルボロカレッジの唯一の海外分校がマレーシア南部のジョホールバルにあり、寄宿舎もあるので周辺諸国からも入学希望者が押し寄せています。教師も英国人が多く、まさに英国式の教育が受けられるわけです。

このほかにも英国式の教育を取り入れているインターナショナルスクールが多く、これは英国が旧宗主国であることも大いに関係しています。

マレーシア留学が人気のワケ

近年急激にマレーシアへの留学人気が高まっている理由。それは、ただ学費や生活費が欧米諸国への留学と比べ安いから、というだけではないことがわかります。多民族国家ゆえに教育スタイルのチョイスが多いこと、また、校内だけでもかなりインターナショナルな雰囲気であることもポイントです。

いろいろな言語で書かれたメッセージ。マレーシアの学校は多文化を体感できることが大きな利点だ
いろいろな言語で書かれたメッセージ。マレーシアの学校は多文化を体感できることが大きな利点だ

さらに、文化的背景の異なる人々と“平等に”かつ対立もなく平和的に過ごすことができることはとても貴重。幼少時から異文化が同列に存在することが当たり前に育ったマレーシアの人々のなかでは、日本人もまた彼らと同列。留学生であっても気軽に受け入れてもらえ、その文化を尊重されるため、生徒それぞれが自身のアイデンティティーに自信を持つことができます。

語学学校に通う韓国からのキッズ短期留学生。グループの場合は特別クラスを作ってくれる学校も多い
語学学校に通う韓国からのキッズ短期留学生。グループの場合は特別クラスを作ってくれる学校も多い

多様性が重要視される昨今、日本から飛び出し異文化のなかでサバイバルする能力を身に着けたい、そんな人から熱い視線を注がれているのがマレーシア。興味深くウォッチしていきたいところです。