「がんばってやる」のではなく「無理しなくても続く」方法にシフト
――一田さんは、ご著書でご自身のことを「気にしい」の「優等生タイプ」と評していますが、そういう方ほどできなくなることが増えていくショックが大きいものだと思いますが、一田さんはどうやって心の折り合いをつけていったのでしょうか?
すべての画像を見る(全6枚)一田:やれなかったときのがっかり感や、「よしやろう!」と思ったけど3日坊主で終わる。誰もがそんな「ダメじゃん、自分!」と思う機会が増えてくるんじゃないでしょうか。私もしょっちゅう、そんな自分がイヤになるんですけど…。
そんなときは、「じゃあ、どうしたいいの?」と、自分に合う方法を片っ端から試しています。仕事時間をパフォーマンス力の高い朝型にシフトしたのもその一例です。するとね、努力しないでもできるようになるんですよ。
――がんばらなくてもできる仕組みをつくる、ですね。
一田:できる方法って意外にあるんですよ。がんばろうって思ってやるからつらいんです。
しんどくならないラクな方法をトライ&エラーで研究・発明
――家事をラクにするために工夫していることはありますか?
一田:気力も体力もあった若い頃のような時間のかけ方は「もうしんどいな」って思いますね。だから自分のなかではいろいろ実験しています。たとえば、掃除の方法もこれまでにいろいろ変えてきているんです。以前は1日30分だけ掃除をする「1日30分掃除」を実践していたけれど、それも面倒くさくなって、今は起きたら拭き掃除をする、がルーティン。拭く前に、机の上に出しっぱなしのものを片づけるから、部屋が1回リセットできる。
しかもポッドキャストを聞きながらやると、全然苦痛じゃない。聞くことに頭がいってるから、意識しなくても手が動く感じなんです。こんなふうに「がんばろう!」と気合を入れなくても、無理なくできる方法を発明するんです。発明のためには、研究と実験のトライ&エラーが必要ですけどね。私はしょっちゅうやり方を替えるので、本に書いたことのなかには、今はもうやってない、ってことも多いんですよ。