夫の転職に「なにか変わるかも…」と期待したけれど

夫婦
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そして夫から「行為なしで生きていきたい」と言われた頃、転職の話をもち掛けられたといいます。

「『もっと給料がいいところに転職したい』と言ってました。夫の会社は私よりも休みが少ないうえに給料も安め。人間関係もそれほどよくなかったみたいで、たしかにもっといい条件のところは探せばあるかもしれないけれど、私はひとつのところに長く勤めていて、そのメリットも感じていたので、『お金だけの問題なの? もう少し冷静に考えようよ』って思っていることを言ったんです。
けれど、それが『俺のプライドが傷ついた』とかなんとかって結構尾をひく形で気まずい雰囲気になってしまいました」と靖子さん。

給料はUPしたけれど時間がなくなってしまった夫

靖子さんの慎重な姿勢を無視して夫は転職を強行しました。結果、給料のいい別の会社から内定は出たのですが、実際に働き始めると出張と残業が激増。手取りは多少増えた以上に、失ったものの大きさを感じてしまったといいます。

「新しい職場になかなかなじめなかったようで、夫はまたすぐ転職したいと言い出して…。さすがに今度は『逃げてるだけじゃない?』って止めたんです。そしたら、向こうがすごい勢いで怒り出して…。夫が転職して、夫婦関係も何か変わるかもという淡い期待はもっていましたが、結果的に悪い方へばかり進んでいってしまった気がします。私側の気持ちが遠ざかって行ってしまったんですよね」

レス生活に終止符。「彼を大嫌いになれた」

レスになってから丸2年が過ぎたころ頃、二人の関係に終止符が打たれるときが来ました。
「事実婚だから、役所に書類を出すわけでもなく、『別れましょう』ってなったらもうそれで終わりでした。あっけないものですよ、終わるときは。直接の原因になったのは、夫が転職先でうまくいかなかったときに私が発した『逃げてるだけじゃない?』っていう言葉らしいです」と苦笑いする靖子さん。

レスが原因であるとはっきり伝えて去った

けんか

レスが原因で靖子さん側の気持ちが離れていたことに、夫は気がついていたのですか? と聞いてみました。
「別れるということが確定して、本当に家を出る最後の最後です。夫から『靖子が冷たくなったのは、しなくなったのが原因?』って聞かれて、面倒くさいから『そうだよ』って言っちゃいました。そしたら『いつか年をとったら自然にしなくなっていく日がくるよねっていう話もしたことあったじゃん。それでも仲よくしていけるよねって言ってたんだから、俺の気持ちを察してほしかった』ってツラツラ嫌味っぽく言い返されました。それで、あぁ、この人、こんな自分勝手な人だったんだって、逆に吹っきれたというか、完全に嫌いになれたんです」
本当はもっときれいに別れたかったという靖子さん。
「結局、元夫もだれかに甘えることが苦手だったんでしょうね。『あのとき傷ついた』『あのとき察してほしかった』って、そのとい言わなきゃわからないじゃないですか。女子高生じゃあるまいし、40代手前の男性に真顔で言われたときに、もうこの人といても幸せに離れないなっていう確信が持てて、スッキリしました」
それまでは苦労の多い人生を重ねた戦友のような間柄だと思っていたけれど、最後の最後に、被害者ポジションをとってくる元夫に辟易してしまったそう。

「こんなに幼くて浅はかな考えの人だったんだなって…。初めて恋をして、私は魔法にでもかかっていたのかもしれませんね」と笑顔で話す靖子さん。

「我慢の多い人生だったので、もう自分に嘘はつきたくない…、その気持ちを優先させました。元夫とは、人生のどのタイミングで会ったとしても、きっと恋に落ちていたでしょうね。出会うべき、結ばれるべき運命だったって思っています。けど私はスキンシップも含めて大事なことなので、別れたことに後悔はありません」

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