●「見えない職業差別」をしていないか

ひそひそ話
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「保育園に預けて働くのは、子どもにとってかわいそうなことだ」と考える親御さんは、預かってくれている園や先生方に感謝の気持ちを持ちにくくなります。そのため、少しでも園や先生に粗を見つけたり、お友だちから手を出されたりするやいなや、責めたり周囲を攻撃したりして、ますます孤立してしまいます。

とくに親御さんが高学歴・高収入な家庭ほど、無意識に「自分たちのほうが社会的地位が高い」という態度で先生方に接しがちです。

そこに加えて、子どもへの早期教育に励み、「私たちのようにいい学校に入り、高収入が得られる仕事に就くべきだ」という価値観をわが子に刷り込む人も多いですが、これは先生方への見えない職業差別、収入差別にもつながりかねません。

ブレイディみかこさんのベストセラー『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読まれたでしょうか。そこでは、他者の靴を履いてみるということ、つまり相手の立場に立って物事を考えてみる「エンパシー」の大切さが書かれていました。

先生方にも家庭や生活があり、彼ら彼女らが働いてくれるおかげで自分も仕事ができている。

日頃から、このような考え方ができない親のエンパシーのなさは、そのまま子どもにも根づいてしまいます。親御さん自身が常に「こころの脳」を働かせ、自分の子どもだけでなく、周囲の人たちに感謝の気持ちを抱き、社会生活を円滑に送ることが大切です。

成田先生の新刊『誤解だらけの子育て』(扶桑社新書)には、45もの“誤解”と、子どもを伸ばす正しい方法が掲載されています。

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