年齢を重ねたら、住まいや人間関係など、暮らしや生き方をシンプルにして自分らしく生きていきたい、と考えている人が増えています。ここでは、60代で埼玉と神奈川県・茅ヶ崎で2拠点生活を始め、自分らしい暮らしを送るデザイナーの山中とみこさん(69歳)に、「部屋をすっきり見せる」コツを伺いました。

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60代で始めた「2拠点生活」で気づいた最小限のものの量

山中さん
デザイナーの山中とみこさん
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デザイナーの山中とみこさんは2年前、67歳のときから、夫と2人暮らしの埼玉県の自宅と、神奈川県・茅ケ崎の平屋で2拠点生活をしています。

茅ケ崎で過ごすのは1か月のうち1週間ほど。築50年以上の物件を選んだのは、海まで歩いて15分という立地が決め手でした。

●いつか住みたかった海の近くの平屋を賃貸で

「青森県の三沢米軍基地のそばで育ったのですが、小さい頃、バスの窓から見る米軍ハウスにあこがれていました。それ以来、いつかは海の近くの平屋で暮らしたいと思っていて、まだ働いていて収入があるうちに、と借りることにしたんです」

思いきった決断に思えますが、山中さんにとっては長年温めていた夢。イメージを重ねていたおかげで、物件に出合ったタイミングで「今だ」と踏みきれたのだそう。

もともと暮らしに合わせてものの量を見直す習慣があった山中さんですが、2拠点生活でものを取捨選択する基準はいっそうシャープに。

「2拠点生活は働いていて家賃が払えるうちだけ、と割りきっているから、この家には必要最低限のものだけ。これさえあれば暮らせるとわかったので、今後は自宅のものも見直していこうと考えています」

●手を入れて築50年超の平屋を快適に

茅ケ崎の平屋で過ごす山中さん。快適な暮らしのため、DIYも始めたそうです。

1:テラスの屋根

「屋根の木材は塗るのが大変で、半分で止まっています(笑)」
「屋根の木材は塗るのが大変で、半分で止まっています(笑)」と山中さん。

テラスの木が朽ちていたので、大工さんに頼んで上に新たにベニヤをはってもらい、自分で白くペイント。

2:浴室の入り口

浴室の入り口

浴室の入り口はキッチンの真横。壁に鉄の棒を渡し、ダブルガーゼのコットン生地を下げて簡易な脱衣所に。