新年度を前に、家事や収納の見直しをしたい時季です。
「最大の時短は、自分がやらなくてすむようにすることではないでしょうか。家族と家事をシェアするのも、時短のひとつです」と話すのは、ライフオーガナイザーの佐藤美香さん。
「家事をシェアするためには、家族が使いやすい環境づくりが大切。やる気があっても、家事へのアクションが多ければ多いほど、面倒になり続かない原因となってしまいます。そのため、わが家でもできるだけわかりやすく取り出しやすい収納を心がけています」
ここではすぐに実践できる収納テクを教えてもらいました。
家族が使いやすい収納で、自分も家族もラクして時短
●掃除道具を取りやすい場所に!
なにかがこぼれていたり、ホコリが目についたりするのに、見て見ぬフリしてしまう…そんなことはありませんか?
やらない理由は、ぞうきんを濡らさなければいけなかったり、掃除機を出してこなければいけなかったりするのが面倒だから。そうして放置すると、お掃除が大変になり、ますます家事が嫌いになってしまいます。
こんな状況を改善するためには、ゴミが出やすい場所の近くに小さなホウキやチリトリをかけておく、すぐ手が届くところにぞうきんやウエットティッシュを置いておくなど、気づいたときにサッと掃除ができるようにしておくこと。
すべての画像を見る(全5枚)わが家では、キッチンのシンク横に100円ショップで購入した小さなホウキとチリトリをかけています。洗面所や階段への通り道でもあり、髪の毛やホコリが溜まりやすいので、目についたときにサッとはけるようにしました。
また、同じ場所に100円ショップで購入したタオルかけをつけ、ぞうきんもかけています。床が汚れたときには、サッとふいてシンクで洗い、その横にかけられるので、ぞうきんを使うのも面倒に感じません。
冷蔵庫のようになにかと汚れやすい場所には、マグネットなどでウエットティッシュをはったり、中にウエットティッシュの定位置をつくったりするなどもいいと思います。
同じものを1か所にまとめることや、同じものをいくつももたないことが、片づけの基本のように思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、大切なのはそこに住む人が使いやすいこと。100円ショップなどの手軽にそろえられるもので、気づいたときに「すぐ取れる」環境をつくっておくと、負担も少なく、シェアしやすい環境をつくりやすいですよ。
●一緒に使うものは、セットで収納
休日のランチなど、簡単なものでも、家族で分担できたたら助かります。そんなときに、「あれどこ?」と何度も呼ばれてしまうのは避けたいもの。一緒に使うものは、セットにして収納しておくのがおすすめです。
パスタとソース、乾麺とめんつゆなどは、一度に取れるようにしておきましょう。100円ショップで購入できるA4ファイルケースなら、パスタや乾麺を折らずに収納でき、縦・横どちらでも収納できるので収納場所にも困りません。
子どもの友達が遊びに来たときに使う食器や、来客用のお菓子やお茶なども、カゴにセットしておくと、あわてなくてすみますよ。
●一目で中身がわかるようにする
引き出しなどの収納は、一目で中身が全部見渡せるようにしておきましょう。重なっていて、下に入っているものがわからないと、探す手間が増えてしまいます。
重ねる場合は、同じものだけを重ねる、下のものが見えるようにするなど工夫が必要です。また、調味料など、似たような容器に入っているものには、ラベリングをしておくことで、中身を確認する手間を省けます。
だしパックなど袋に入ったものは、フタが立つ保存容器などにつめ替えておくだけでも、毎回袋から出して、袋を閉じて、袋をしまうという手間が省けます。
「環境を整えることは、家族にシェアしやすいだけでなく、日々の家事もラクにしてくれます。家族が使いにくくはないか? もっとアクションを減らすには? など、視点を変えてお家の中を見回してみると、思わぬ発見があるかもしれません。ぜひ、家族と家事シェアしやすい環境をつくってみてくださいね」