実はゴーヤには種類が多く、苦味が少ないものや、グリーンカーテン向きのものなどさまざま。我が家も一時期「ほろにがくん」という苦みが少ない品種を植えていた時期もあったのですが、やっぱり苦みがあったほうがいい!と今では「にがうりくん」一択になりました。
そのように紆余曲折するのも楽しいところです。
ゴーヤはひとつの苗からかなりの数が収穫されることに感動します。だって、1本130円くらいだとしても、60本なので7800円もお得ですから。
もちろん、苗代や初期投資のネットや支柱などもろもろ経費はかかっていますが、それでも絶対につくったほうがいい。私の“ケチ活”ライフには絶対に欠かせないものになりました。
ちなみにこれまでは平均80本くらいはとれていたんですが昨年は60本。気温などもあると思いますが、収穫数が少なかったのはもしかしたら土の栄養が足りていなかったからかもと考えています。
でも今年からは、コンポストを導入したのでそれも解決するはず。今年はいつもよりもっとたくさんの実をつけてくれると信じています。
生ゴミがいい土をつくっておいしいゴーヤが育つ…。最高の循環だと思います。
そうやってできたゴーヤはゴーヤチャンプルやおひたしやぬか漬けなどにして食べることが多いです。苦みがクセになって私とお義母さんは大好きなんですが、夫と息子は少し苦手みたい。それがもったいないんですよ。
でも余らすのはもったいないと、ご近所の方やお友だちにお裾分けをしたりしています。そのときはもちろん高級ミニ紙袋で(笑)。それも喜ばれるのがすごくうれしいです。
家庭菜園で“ケチ活”がはかどる
家庭菜園は、同じ土に毎回同じ収穫物を植えるのではなく、違う種類の苗を植えたほうが良いらしいんです。つまり二毛作がベター。
その話を聞いてから、夏だけというのはもったいないと思うようになり、冬場は春菊を栽培しています。こちらも種をまいて水やりをして害虫駆除するくらいで、そんなに難しくないので始めました。収穫時期にはおいしそうなやわらかい葉っぱをつけるので、おひたしにしたり鍋に入れたりして楽しんでいます。
実は春菊、茎の途中で切りとって収穫をすれば、再び芽が出て新しい茎葉(けいよう)が茂ってくるんですよ。つまり、一度きりではなく長い期間収穫できる野菜。
これを知ったとき、春菊を選んでよかったと思いました。ゴーヤと春菊以外にも、ミニトマトはチャレンジしたのですが、収穫量が少ないのであまり私の好みではなく…。1年やってみてそれ以降は手を出していません。
でも初心者でも簡単につくれるものなら今後もチャレンジしたいと思っている今日この頃。夏前にスナップエンドウをつくるのもいいな、なんて考え中。ホームセンターに行ったり、いろいろ調べるのがすごく楽しいです。
取材先で出会ったおじいさんに教えてもらったゴーヤの栽培。そこから家庭菜園の面白さに気づき、さらに“ケチ活”がはかどっている気がします。
そして今思うのは、あのとき教えてもらったことをすぐに実践してよかったなと。教えてもらってもタイミングが合わなくてできないことはたくさんあるので。気になったことはなるべくやるようにしたほうがいいなと、改めて感じました。人生タイミングですから!
松本明子さんの著書『この道40年あるもので工夫する松本流ケチ道生活』(アスコム刊)では、ほかにもさまざまな“ケチ活”テクニックを紹介しています。