着古したセーターをほどいてアクリルたわしを自作
じつは私、数年前までかなりの便秘で、トイレに2時間以上いるなんて当たり前、ひどいときには5〜6時間こもったこともあるくらい苦しんでいました。
そんなときにトイレでしていたのは編み物。手元を動かすだけなので、トイレという個室での時間つぶしとして最適でした。ただその後、専門家の先生にお話を聞くと、トイレにこもることは下半身が冷えて、便秘にもよくないとのことで、もうトイレでは編んでいませんが…。
当時はマフラーやブランケット、それからアクリルたわしもつくっていました。
●タンスの肥やしになっているセーターが「使える」
アクリルたわしとの出合いは、息子がケガをして通っていた近所の形成外科。待合室で待っているといろんな方と出会うのですが、そうした方々とちょっとした世間話をさせていただくのも楽しいものです。ある時、隣に座ったおばあさんが「最近、アクリルたわしをつくるのに凝っているの」と教えてくれたのがきっかけでした。
アクリルたわしはアクリル毛糸で編んだたわしのことで、食器やシンクなどを掃除するときに使えます。アクリル毛糸とには油を吸収する性質があるので、少量の洗剤で汚れも落ちるんです。エコなアイテムとしても人気です。
原料のアクリル毛糸は100円ショップでも売っていますが、私の頭には、着古してタンスの肥やしになっているセーターやニットが浮かびました。「それらをほどいて使えば、買わなくてもすむ」と思いついたんです。
昔、祖母が着なくなったセーターをほどいて毛糸にしていたのを見よう見まねでやっていますが、意外と楽しい。細すぎる糸だとほどきづらいですが、ざっくりセーターだと簡単。もちろんアクリル100%がいいと思いますが、そこはあまり気にせず使っています。まぁ私のいい加減なところなんです(笑)。
●台所仕事にも大活躍!
すべての画像を見る(全2枚)そうやってつくられたアクリル毛糸を円や四角、はたまたリンゴなどをモチーフにした形にかぎ針で編んでいくだけで完成。すべて同じ色でつくってもいいのですが、何色かを組み合わせてカラフルに編むのもおすすめ。お掃除や食器洗いも、カラフルなグッズを使うとテンションも上がりますし、組み合わせを考えるのが楽しいです。
私は食器を洗うときはもちろんですが、シンクの水あか汚れを落とすときにもよく使っています。少しこするだけでピカピカになって気持ちがいい。「掃除をした!」という満足感をもらえます。
ドラッグストアに行くとついお掃除アイテムを買いたくなりますが、ちょっとしたことで簡単につくれるのは本当にありがたいところ。これからもいらないセーターが出てきたらちょこちょこ編んでいきたいです。
松本明子さんの著書『この道40年あるもので工夫する松本流ケチ道生活』(アスコム刊)では、ほかにもさまざまな〝ケチ活〞テクニックを紹介しています。ぜひチェックしてみてください。