日本では6割の夫婦が陥るといわれるセックスレス。「子どもがいるから離婚しないだけ」と語るのは主婦の貴代さん(仮名・47歳)。夫婦生活の溝が解消できないまま20年近くが過ぎた現在、ただ行為ができる相手を求めることにも疲れてしまったという胸の内を赤裸々に語ってくださいました。
浮気妻のスマホに知らない番号からの着信が
夫の単身赴任がきっかけでレスになった貴代さん。夫が夜のお店の女性と外でも会っていることを知り、自身もマッチングアプリや女性用のお店を試してみようと思った矢先、仕事関係で出会った男性となりゆきで体の関係をもってしまい、大後悔。
そんななか、スマホに表示されたのは登録のない知らない番号。
●無視しようかと思ったけれど…
すべての画像を見る(全4枚)一瞬、無視しようかと思ったという貴代さん。けれどしつこく鳴り続ける着信に嫌な予感がしたといいます。出てみると、相手は夫の職場の人でした。
「電話の向こうでピーポーピーポーという救急車のサイレン音が響いていて『奥様ですか? ご主人が大変です』と言われて、ただ事ではないなと…」
単身赴任中の夫が職場で具合が悪く、産業医がすぐに救急車を呼んでくれたのだそう。どうも悪いのは心臓で、命に関わりそうだから、すぐに病院へ来て合流してほしいという内容でした。
単身赴任中の夫が救急搬送。大学病院で緊急手術…
「すぐ来てと言われても、子どもが学校から帰ってくるし、赴任先は遠く飛行機のチケットもすぐに取れるかわからないし、どうしよう…って焦りました」
●医師から電話で口頭許可を求められパニック
そのあと、またすぐに別の番号からも着信。今度は大学病院の医師から。これから緊急で心臓のバイパス手術をすること、この電話で手術の口頭許可を得たという扱いにするという話を一気にまくしたてられたそう。
「あまりにも突然のことでなにがなんだかわからず、『承諾できないって言ったらどうなっちゃうんですか?』と頓珍漢な質問をしてしまいました。すると『今手術しなければもう助かりません。口頭で許可を得た扱いでいいですね?』と言われ、あぁそんなに切羽詰まった状況なんだと。『わかりました』と伝えて、とにかく急いで病院へ向かいました」
結局、新幹線を乗り継いで、貴代さんが夫の病院へ到着したときには、深夜になっていました。1人でなにから手をつけたらいいのかもわからないほどパニックでしたが、中学生になった息子がとても頼りになったといいます。
●心筋梗塞で命を落としかけた夫
夫は心筋梗塞だったそう。しかし、すぐに大きい病院で手術ができたことで、無事に一命をとりとめることができました。
「入院手続きをして、主治医の先生から経過のお話を聞いた後は、コロナ禍だったこともあり、直接面会もできなかったんですよね。術後は集中治療室にいたのですが、私はひたすら事務手続きばかり。何枚も書類を渡されてひたすらペンを走らせました。
入院中のパジャマとかもレンタルがあると聞いたので、アメニティを一式申し込みして、パンツだけないって言われたので、コンビニでたくさんパンツを買って差し入れて…。2週間程度の入院だったのですが、私が病院へ行ったのは結局、手術当日のその1回だけです」