病院に行くまでもない不快な症状をなんとかしたいときは、セルフケアが味方に。閉経が近づくと見られる症状に「手のこわばり」があります。気をつけたり症状の特徴と相談先について、産婦人科専門医の高尾美穂先生に詳しく聞きました。

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手のこわばり
手の不調、感じるようになったらチェックして(※写真はイメージです)
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更年期に多い“手の不調”には要注意!

閉経が近づくとよくみられるのが、手のこわばりです。

「女性ホルモンが減少すると関節のスムーズな動きを助ける滑膜(かつまく)という部分が腫れて炎症を起こし、手が動きにくくなります。また、骨同士の摩擦や変形により骨棘(こっきょく)というトゲのようなものができることもあり、神経を刺激して強い痛みの原因に。長い間、放置すると関節が変形することも。対策にはエクオールのサプリメントの服用が効果的だといわれています」(高尾先生)

●早めの対処がカギ!整形外科に相談を

手のトラブルはリウマチと間違えられやすいですが、原因には女性ホルモンの減少が関わっています。ただ婦人科では治療が難しいので、違和感を覚えたら早めに整形外科の受診を。

 

更年期に起こりやすい「6つの手のトラブル」

更年期に起こりやすい手のトラブルを6つ紹介します。

手のトラブル箇所
手の様々な箇所に、トラブルが起きる可能性が!

●1:バネ指

手をよく使う人に多くみられる、指の腱鞘炎のこと。曲げた指を伸ばそうとするとバネのように指がカクッと跳ね上がり、指の曲げ伸ばしがスムーズにいかなくなります。

●2:へバーデン結節

親指以外の第一関節に腫れや痛みが出たり、結節(コブ)ができたりする非常に多い病気。進行すると指が変形し、指を思うように動かせなくなり、物がつかめないなどの弊害が。

●3:ブシャール結節

指の第二関節に、痛み、コブ、変形が現れる病気。場所が第二関節に現れるだけで、原因や症状はヘバーデン結節とほぼ一緒。へバーデン結節と合併して起こることもあります。