いらないものをため込んでしまい、なにから手をつければいいのかわからない…なんてことはありませんか? そんなストレスを減らすためにも、不要なものは上手に手放したいですよね。そこで今回は、現在50代の整理収納コンサルタント・瀧本真奈美さんに、「ものを捨てやすくなるコツ」を教えてもらいました。
50代、ものをため込んで疲れないために「捨てやすくなるコツ」
片づけ歴38年の整理収納コンサルタントですが、50歳を超えた頃から年々、判断力の低下と作業効率の悪さを実感しています。
これに伴って、本来は難しくなかった不要なものの判別や手放し、片づけなどに時間がかかるようになりました。さらに、ものをため込んだことで「なにからどう手をつけていいか」の優先順位を見失うようになり、ほかのことにまで支障が出るほどに。
そんな中で、ものを捨てやすくなるコツを自分なりに考えてみたのでまとめます。
●1.リサイクルに固執しすぎない
すべての画像を見る(全5枚)昨年くらいまでは、環境面のことを考えてゴミを減らすために、不要なものはできるだけリサイクルに出すように心がけてきました。
体力や時間があるうちは、こまめにリサイクルショップに持って行ったり、メルカリなどを使ったりといろいろしていましたが、忙しさも相まってそれが難しい状況に。
その結果、「リサイクル待ち」のものが収納の中を埋め尽くし始め、片づけも掃除も行き届かないといったことが出てきました。これらは悪循環となり、どんどん解決が難しくなってしまいます。
なので今後は、もちろんリサイクルにも出しつつ、それが難しいときは潔く捨てるということも選択肢のひとつにしようと決めました。
●2.過去より未来を見る
片づけのプロとして人のお悩みを聞くときにたくさん出てくるのが、若い頃のお気に入りだから、初めて買ったスーツだから、高かったからなど、過去を重視した言葉です。
逆に、「今からどう過ごしたいか」についての言葉がない場合が多いです。たとえば、服に関して言うと「また流行るかも」「いつか着られるかも」と一見未来を見ているような言葉を聞きますが、それはやや不確かな未来のような気がします。
この先の自分がどう変化していき、昔の服が似合う状態でいられるのか、さらに、好みがどんな風に変わっていくかなどは、だれしも想像が難しいと思うのです。
時を経た際に、そのときの自分により似合う服を選んだ方が気分よく過ごせる。そう考えると手放せるものも多いのではないでしょうか?
●3.「もしものとき」も考える
悲しいかな人生は永遠ではありません。どの年代にも言えることですが、こと50代を過ぎた頃から「突然の終わり」を想像することが増えました。
そのときが来て、私が捨てられずになんとなく置いていただけのものたちが、残った家族に負担をかけないか? そこまでではなくとも、身体能力が衰えたとき、その後の片づけはだれがするんだろうか? など、「もしも」を想像し始めると不要なものをサクサク減らせる気がします。
捨て活はきっと自分のためだけではなく、家族のためにするものなのだろうと思います。