おうちが片づかない理由は、「ズボラだから」ではなく、「ちゃんとしたいから」かもしれません。仕事でさまざまな「片づかない家」を訪れた経験のあるライフオーガナイザーの下村志保美さんが教えてくれました。
すべての画像を見る(全6枚)片づかない理由は意外にも「ちゃんとしたい」から
片づけが得意な人は「きちんとしている人」、「ちゃんとしている人」、というイメージがあるように感じます。
ですがじつは、そこまでちゃんとしていなくても「このくらいでOK」と完璧を求めすぎない人こそ、日々の片づけがスムーズにできているのだと感じます。
今日は片づけがはかどらない原因になっている「ちゃんとしたいもの」3つをご紹介します。
●1:「分別がわかりにくい」「捨てにくい」ゴミ
簡単に分解できるものであればバラして分別できますが、そうでないものはどうやって捨てていいのか分かりません。その結果、「捨てたいのだけれど、捨て方がわからないからもち続けている」。
・木製のハンガーだけど引っかける部分は金属
・プラスチック製のバインダーだけど、金属の留め具がついている
・革のベルトだけど金具が金属
など…。
また粗大ゴミに出したいけれど、申し込み時にどの品目を選べばいいのか分からず申し込めないものも。
この場合は、インターネットなどでゴミの捨て方をもう一度確認した上で、自治体の担当に問い合わせると教えてくれます。
これらは、きちんとしている人が陥りがちな罠。「ちゃんと分別しなくちゃ」と思うあまり、片づけが進まない原因になっています。
●2:「バチが当たる」「捨てにくい」神様グッズ
・お守り、お札などお参りでいただいてきたもの
・子どもの受験のときなど親戚から頂いたもの
・縁起をかついだしゃもじやだるま
これらも処分しにくいもののひとつです。
そのままポイとゴミ箱に捨てるのは気が引けるので、次に神社に行ったときに「ちゃんと」お返ししよう、と思ったまま棚の上に置きっぱなしになっているお家をたくさん見てきました。
・仏事のときの清めの塩
・会葬返礼状
などもどうやって捨てたらいいのか分からず、紙袋などに突っ込まれたままになっている方もいらっしゃいました。
「ちゃんとしないとバチが当たる」と思いつつも結局ホコリだらけになっていたり、放置されたり。「ちゃんと」保管できていないのであれば、それは逆効果です。
私はそんなお客様には、「神社に返しに行けないのであれば、きれいなゴミ袋などに入れて感謝の気持ちをもちつつ自治体のゴミに出すこと」を提案しています。大切なものをホコリまみれのまま放置するよりもずっといいと思うからです。
ちなみに仏事の清めのお塩は固まらないよう乾燥剤などが入っていることが多いようですので、食用には使えません。これもまた普通ゴミで処分しましょう。