●「レス同士」の沼から抜け出せなくなる

「じつは私はレスなんです。夫とずっとしてなくて、そういうことになってもできるかどうかわからない」と言うと、Aさんは真剣な表情で「うちもだよ」と言いました。

ハグやキスまででどうにか帰ろうとしたのですが、流れでホテルに入ってしまい、内心すごく焦りました。だって、私は産後の体…。脱いでからドン引きされてもショックだし、行為自体、最後したのいつだっけ? というくらいご無沙汰で。ちゃんとできるのか、不安な気持ちがぶわ~っとこみ上げてきてしまい、半分パニックで泣きそうでした。

でも同じ悩みを共有し合える異性の相手。そして、いざ交わってしまうと、もうこの不倫の沼から抜け出せなくなるなと思うくらいドハマリしてしまったのです。

●自分で狂っていくのが分かった

恋の悩み
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罪悪感よりも、まだ私はそういうことができるんだ! という自信がついて、家に帰ってからも、夫や子どもにとても優しくなれる自分がいました。月に2回、気がつけば定期的にAさんに密会するようになっていたのです。

密会のときは、仕事が終わったら、子どもを保育園に迎えに行って、家でごはんを食べさせて、夫にバトンタッチ。Aさんとホテルへ行って、深夜に帰宅。頭ではダメだとわかっていても、もう気持ちに歯止めがかからなくなっていました。

ある日、「もっと長く、一緒にいたいな」と素直な気持ちを打ち明けました。こんな短い時間しか会えないなんて切なすぎる。するとAさんに「俺も」と言われました。2人で箱根へ一泊二日の温泉旅行へ出かけることにしたのです。もう夫にバレたらバレたでいいや。家庭を捨てる覚悟すら固まってしまっていました。

●もうこんな生活から逃げ出したい。恋の頂点

夫に「いつもの女友達と旅行へ行きたい」と言うと、快く送り出してくれました。

旅行

早朝に到着した箱根では、まるで恋人同士のように手を繋いで観光をし、それが本当に楽しかったです。私は相当舞い上がっていました。こんなに長い時間、Aさんといられることが幸せすぎて。

夜、眠りにつくとき、「もうこんな隠れて会う生活から逃げ出したい」というと「じゃあ逃げよう」とAさん。けれど現実は、お互い、明日には帰るべき家があって、家族が待っているのです。ただただ切なかったけれど、この瞬間だけは、今ここに爆弾が落ちて私はこのまま死んでもいいと思えるくらいに満たされていました。

けれどこんな『失楽園』みたいな状況が終焉を迎えたのは、この旅行の直後。その後、私がストーカーになってしまったお話は次回したいと思います。

◆次回のお話はこちら!

離婚しないままセックスレスで50代に。不倫相手にストーカー扱いされて…:翔子さんの場合3

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