50代、60代のは年金、いくらもらえるの?
すべての画像を見る(全6枚)年金の受給額について、塚越さんに聞いてみました。
●国民全員がもらえます!働き方によって年金の種類と額が異なります
年金の仕組みは「3階建ての建物」をイメージしてください。まず1階は「老齢基礎年金(国民年金)」。10年の資格期間を満たしていれば、国民全員がもらえます。資格期間はほとんどの人が満たしていますが、満たさない場合も、追納や任意加入でリカバーできます。
2階の「老齢厚生年金(厚生年金)」は会社員や公務員が加入できる年金。1階と2階は公的な年金で、対象者であれば必ず加入しなければなりません(強制加入)。
3階は希望者が任意で加入するいわば「私的年金」。福利厚生の一環で企業が掛け金を負担する「企業年金」と、個人の選択で加入するiDeCoなどの「個人年金」があります。
●ケース別・年金の受給額
<ケース1>:夫が自営業(第1号被保険者)、妻がパート(第1号被保険者)
世帯で155万5600円/年
・夫婦ともに国民年金に40年加入
自営業や、厚生年金をもらわない働き方をしているパートはどちらも第1号被保険者で、将来は国民年金を受給。40年間保険料を払った場合に満額もらえて上記の額となりますが、老後の生活には不足。個人年金も検討を。
<ケース2>:夫が会社員(第2号被保険者)、妻が専業主婦(第3号被保険者)
世帯で251万5100円/年
・夫の生涯平均年収400万円の場合
・夫婦ともに国民年金に40年加入、夫は厚生年金に38年加入(※1)
妻が夫(第2号被保険者)の被扶養者の場合、自分で年金を納めずとも国民年金がもらえる「第3号被保険者」に。夫が退職したり65歳になると、妻は第1号被保険者となり、手続きが必要なので注意。
<ケース3>:おひとり様会社員(第2号被保険者)
世帯で173万7300円/年
・生涯平均年収400万円の場合
・厚生年金に38年加入(※1)
会社員や公務員は、国民年金に加えて厚生年金ももらえます。厚生年金は、勤め先が条件を満たせば派遣社員やパートも加入でき、将来の年金を増やす手立てとなります。
すべて2022年度の金額で計算
1(「賞与なし」「加給年金を含まない」「経過的加算を含む、従前額保障」の条件で算出)
老後資金のプランを立てるには、まずはいくらもらえるか? を知ることが先決です。受給額は人それぞれなので、これを機に、きちんと把握しておきましょう。
『これからの暮らし by ESSE vol.04』では今回紹介した以外に、50代~70代の暮らし達人が「買ってよかったもの、ずっと大切にしたいもの」や、老後のお金の不安まるごと解決、飛田和緒さんとめぐる「大人の湘南・鎌倉」、坂東眞理子さんの人生お悩み相談、糖質オフ2品献立、自律神経整え習慣など50代以上の暮らしに沿った情報が満載。