リビングやダイニングのレイアウトを家づくりで考えるとき、テレビの位置に意外と悩むものです。スマートフォンの登場で、テレビとのつき合い方にも変化が。電源入れるものの、画面をずっと観ていなくてもいいという人も出てきました。今どきのテレビのレイアウトについて、一級建築士の新井崇文さんが解説。自身の設計した事例を交えて、考え方や工夫などを紹介します。
すべての画像を見る(全15枚)テレビのレイアウトは間取りと同時に考える
家の間取りを考える際。みなさんはおそらく、「光や風を採り入れたい」「庭や空への眺望がほしい」と考えながら、窓の位置を計画するのではないでしょうか。
一方、テレビについては、大抵の人が、壁面を背にして配置したくなるものです(加えて、ソファや家具・収納も同様に、壁面に配置しがちですね)。
そういう意味では、部屋のプランを決めることは、壁と窓のせめぎあいを調整していく作業ともいえます。また、テレビを設置する場所にはコンセントやアンテナ線の取り出し口も必要。
つまりテレビのレイアウトは、間取りと同時に考えるのが好ましいということです。
リビングのソファから観やすい位置にテレビを置く
ドラマ・映画・スポーツ・バラエティーなどテレビを長時間じっくり観たい、という方はまず「リビングのソファから観やすい位置にテレビを置く」ことを第一に考えてみては。
リビングのソファから観やすい位置にテレビを置けば、長時間でもリラックスしてテレビを観ることができます。
最近は、スマホやタブレットでSNSをチェックしながら、BGM的にテレビを流してニュースやドラマなどの情報を拾うという方も増えているようです。そんな過ごし方をするにも、スマホを片手に、くつろげるソファから観やすい位置にテレビがあると便利でしょう。
このお宅では、畳小上りスペースとリビングとを仕切る本棚の背面に、テレビを設置。ソファと正対するような位置関係になっています。
ダイニングから観やすい位置にテレビを置く
飲んだり食べたりが好きで、ダイニングにいる時間が長い。そんな方は、いっそのこと「ダイニングから観やすい位置にテレビを置く」という手もあります。
食事をしながらテレビを観ることができ、食後も場所を変えることなくそのままテレビを楽しめます。