高齢出産になるけれど、この人の子どもを産みたい
この2年間で、私が子どもを欲しがっていないということを夫は感じ取って、レスや妊活のことについてはタブーというか、一切触れられないような状況が続いていました。
でも今回の夫の病気がきっかけで、いつまでも元気でいるわけじゃない、ちゃんと自分の気持ちを話し合っておこうと、お互い気がつくことができました。
●あとは私がアクションを起こすだけ
すべての画像を見る(全6枚)セックスを再開させるかどうかは、私の問題になっています。こちらが言い出すだけなのだと分かってはいるのですが、2年もあいてしまうと、なかなかその一歩が踏み出せないでいます。
けれど大好きな夫の子どもが欲しいという気持ちが湧き、私の中で確信に変わってきていて、勇気を出さなきゃと…。夫の実家もこのまま永遠にスルーするわけにもいかないので、どこかで折り合いをつけねばいけないですね。
●相変わらずズレている実母との距離の取り方にも変化が
一方、もう一つネックになっていた私の母親ですが、相変わらず私や妹たちに「このままだと家系が途絶えてしまう。跡継ぎができなかったらうちのお墓の管理はどうなるの?」と、遠い未来の不安をこぼしてきます。
「私たちの代になったら墓じまいでもするよ」と言ったら「それじゃ先祖に申し訳が立たない」などとブチぎれてきました。昔だったら、母に強い口調で言われたらそういうものなのかと思っていたかもしれません。でも社会へ出て、結婚して、自分の実家を客観的に見てみると、やっぱりちょっとズレてるよなと思い、意図的に距離をおけるようになりました。
世間体どころか、すでにいない先祖を気にして、今生きている妹たちが不幸になってはかわいそう。私から「もう家のことは気にしないで、出て行っちゃいなよ」とも話しています。
●母親の手を借りなくたって大丈夫という自信も
裁判官という仕事は、職責の重さが常にのしかかるものの、仕事の裁量は広く、最近はうまくコントロールできるようになりました。いつか子どもを授かれたら、充実した福利厚生をうまく使いながら実母は頼らず、保育園やシッターさんなどの外部のプロの手をフル活用することを考えています。
あと夫が「尿管結石の痛みは出産と同じくらい」と書いてあるネット記事を読んだらしく「僕は出産と同等の痛みの経験者だから、杏ちゃんがお産のときはしっかりサポートしてあげられるよ」と胸を張っていて、妊活を始めやすい空気感になってきました。コロナの影響で、会社員の夫側が完全リモートの在宅勤務になったので、一緒に住もうかという計画も出ています。
それに年齢的にも、私はもうすぐ36歳。高齢出産はリスクが高まります。うちの母親が、いちばん下の四女を産んだとき40歳だったのですが、「早産になって大変だった」と言っていたので、向こう2~3年で授かることが直近の目標です。
●もう悩まない!人生のビジョンがより鮮明に
仕事はいったんセーブしたとしても、いつかキャッチアップがききますが、夫婦関係や健康の部分は、壊れてしまったら取り返しがつかなくなるかもしれません。自分の人生における優先順位を、立ち止まってゆっくり考える時期にきていると感じています。もちろん、夫と一緒に!
たとえ意見が対立したとしても、最近はお互い本音をさらけ出せる関係になったので、人生プランをきちんと話し合って同じ方向を向いて生きていきたいなと思っています。
杏さんの場合は今回で完結です。次回はパワハラでセックスレスになった優子さんの場合をお送りします。ぜひご覧ください。