●「うちはうち」。家族3人が居心地よく暮らせる方法を模索中

――ご出産されるまでは、夫婦2人の生活が中心だったんですよね。インテリアなどに変化はありましたか?

大町:子どもが生まれた直後は、床にウレタンマットを敷いていたんですが、新生児の間は走り回るわけではないですし。隙間にホコリが入るし、掃除も大変だと気がついたので、うちではすぐに使うのをやめました。家具や収納用品も、出産前から使っていたものをそのまま使っています。その代わり、毎日掃除機をかけて、床をふいて。じつは、昔は酔っぱらって、地面で寝るようなこともあったのですが(笑)、出産後はすっかりきれい好きになりました。いわゆる“子ども仕様”の部屋ではないけど、リビングをより丁寧に掃除するようになり、結果的にこれでよかったと思っています。

大町家のリビング
大町家のリビング
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わが家は、“大人2人の家に、子どもがやってきた”と、捉えることにしています。安全面には気を配りつつ、危ないところはその都度、自分たちで伝えていくしかないなと。子どもにも、「大人のうちにアンタが来たんだよ。ひとつ、それでよろしく」と、言っています(笑)。だって、出産したからといって、それまでの大人たちの趣味をすべて封印して、100%子どもに合わせる生活だと私は楽しくない。なにもかも我慢して「あなたのため」と渋い顔して生活するよりも、親が好きなことをして楽しんでいる姿を見せるのが、結果的に子どもも楽しく暮らせるんじゃないかな、という考えでいます。

 

――いい意味で子どもファーストになりすぎない、バランスの取れた暮らし方は、「30代後半の出産だったから」というのも大きいのでしょうか。

大町:そうかもしれませんね。インテリアもですが『子どもをおいて、〇〇へ遊びに出かけたい!』みたいな感覚も、あまりないです。出産する前までにさんざんいろんなところへ行ったので、満足しきったのかもしれません。それよりも、今は3人の暮らしのなかで幸せを見つけることが楽しいですね。

最近、子どもが食べられるものが増えてきたので、居酒屋さんにも一緒に行ったりしているんです。YouTubeやオモチャがあれば、1時間はおとなしくしてくれるので。私にとって居酒屋はテーマパークなので(笑)、1時間でサクッとおいしいものを食べて飲むだけで、ものすごくリフレッシュになります。

家庭によって楽しむ方法はさまざまだと思いますが、“うちはうち”の精神で、親子3人が楽しく暮らせる暮らし方を探っていきたいし、私の漫画の中でも表現していければと思っています。

 

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