年金の繰り下げ受給「した方がいいケース」と「しない方がいいケース」

もらえる年金額が増える「繰り下げ受給」は魅力的ですが、必ずしもした方がいいわけではありません。ケース別に解説します。

●ケース1:65歳で夫婦とも仕事を辞める

老後資金は1500万円ほど。夫婦とも65歳で仕事を辞めて貯金で暮らしたい

→繰り下げNG!

65歳で仕事を辞めて70歳まで年金を繰り下げた場合、65~70歳の5年間は無収入になります。仮に年間の生活費が300万円とすると、5年で1500万円の貯蓄を使い果たすことに。

いくら年金が増えても、急な病気など不測の事態に対応できません。繰り下げをするなら、その間は働くなどして収入があるのが大前提。現状では再雇用制度などで働けるのは65歳までですから、繰り下げを希望するなら、70歳以降も働けるような環境を整えて準備を。

●ケース2:専業主婦期間が長い

専業主婦期間が長く、もらえる年金額が国民年金+アルファで約80万円の場合。

→繰り下げOK!

平均寿命から考えて男性より長生きする可能性が高い女性は、繰り下げで自分の年金を増やしておくと安心です。

ただし、公的年金収入が110万円を超えると、超えた額によっては税金がかかり、かえって手取りが減る可能性があるので注意。年金額が80万円程度のこのケースでは、4年繰り下げても年金額は約107万円と非課税の範囲内です。繰り下げ中は、貯蓄を取り崩さないように、夫の年金やパート収入などで生活費をまかないましょう。

●ケース3:加給年金をもらいたい

夫は繰り下げをしたいが、加給年金ももらいたい

→(夫は国民年金のみ)繰り下げOK!

厚生年金を繰り下げしている間は、加給年金はもらえません。

繰り下げで年金を増やしながら加給年金も受け取りたい場合は、厚生年金は当初の予定どおり受け取り、国民年金だけ繰り下げを。国民年金を繰り下げても、加給年金には影響しません。

ちなみに、繰り下げは「国民年金だけ」、「厚生年金だけ」、「両方」の3つのパターンから選べます。65歳以降の収入や夫婦の年金額、生活費などを考慮し、自分に合った方法を選んで。

 

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