整理収納について「8割収納」「7割収納」といった言葉をよく聞くようになりました。
「8割収納にすると、劇的に使いやすくなり、生活が変わりました!」と語るのは、暮らしをラクにする収納に詳しく、本も出版しているサチさん。
8割収納のメリット、10割収納のデメリットを具体的に教えてもらいました。
余裕のある収納で時短&節約に!「8割収納」のすすめ
「8割収納」とは、収納スペースをものでパンパンにせず、8割程度に抑えて使う方法。
●食器棚の場合
食器の収納で気をつけているのは、お皿の上部にスペースをあけることと、食器を前後につめ込まないことです。
<8割収納のメリット>
食器上部に空間があることでワンアクションで食器が取り出せて時短になるメリットが。
<10割収納のデメリット その1>
対して、10割収納してしまうと、目当ての食器を取り出すまでに何アクションもかかるデメリットがあります。
たとえば、前後に食器を並べた場合。
(1)手前の食器を取り出す
(2)目当ての食器を取る
(3)手前の食器を戻す
3アクションかかります。洗った食器を片づけるときも同じだけの労力が必要に。
<10割収納のデメリット その2>
上から下まで種類の違う食器を収納した場合も見てみましょう。
(1)食器を全部取り出す
(2)上に置いてある食器をよける
(3)目当ての食器を取り出す
(4)よけた食器を重ねる
(5)出した食器を戻す
5アクションかかります。
私の場合、面倒で下の食器は使わなくなります…。
かかる時間や手間ももったいないけれど、使われない食器ももったいないことに。
●ストック収納の場合
日用品のストックは、扉や引き出しをあけたときに、なにがあるか見えるのがベスト。
<8割収納のメリット>
メリットは、パッと見てなにがいくつあるか分かるのでムダ買いがなくなること。
わが家では洗剤やシャンプーのストックはひとつと決めています。
<10割収納のデメリット>
10割収納だと、奥まで見えないため在庫がわからず、重複買いの原因になってしまいます。
●収納ボックスの場合
棚の上から下までズラリと並んだ収納ボックスは美しいし、収納スペースをムダなく活用できますが、日々使うものには不向きです。
<8割収納のメリット>
収納ボックスの上部に空間をあけると、中のものが取り出しやすくなります。
毎日の掃除に使うマイクロファイバークロス。
8割収納だとワンアクションでラクに取り出せるのがメリット。
<10割収納のデメリット>
棚板のぎりぎりまでボックスがあると、スペースはムダにならないけれど、時間がムダになります。
(1)ボックスを取り出す
(2)ボックスからクロスを取り出す
(3)ボックスを戻す
3アクション。取り出すのが面倒になって掃除の頻度が減りそうです。
●冷蔵庫の場合
冷蔵庫は1か所スペースをあけておくと便利です。
<8割収納のメリット>
メリットは余裕があること。見やすく重複買いがなくなることと、残りものやいただきものを入れられること。
急ないただきものも入れられます。
残りものの入った大きな鍋もそのまま入れられるので、保存容器に移し替える手間がなくなります。
比べてみると、空間に余裕のある8割収納だとものが取り出しやすく、ストックが把握しやすいことがわかります。時間もお金も節約になりますよ。
大きな収納スペースがなくても、ものを厳選すること、収納を工夫することで8割収納をキープすることができます。