●つくり方

(1) 割れた器を接着剤で固定する

接着剤で皿をくっつける
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器の破片を仮組みしてパーツがそろっているか確認したら、断面に接着剤を塗る。最後のパーツが入らなくなることを防ぐため、接着剤が乾くのを待たずにスピーディーに組み立てていく。

皿を接着する

すべてのパーツを接着したら、マスキングテープをはり、仮留めして5分ほど乾燥させる。

(2) 欠けている部分や隙間をパテで埋める

金継ぎの作業途中

エポキシパテを5mmほどカッターでカットし、2色が完全に混ざるよう、指でよく練り合わせる。少量を指に取り、欠けた部分や隙間を埋めていく。

金継ぎの作業途中

細かい部分はウッドスティックを使う。パテは、盛りすぎるとあとでやすりで削る作業が大変になるので、パテ部分と器に段差ができない程度を目安にする。

<Point>

エポキシパテ

パテは練り合わせると数分で固まり始めてしまうので、少量ずつカットして使う。

(3) カッターの刃ではみ出たパテを削る

金継ぎの作業途中

自然乾燥し、パテを触っても指につかなくなったら、はみ出した接着剤やパテをカッターで削り取る。

(4) 紙やすりをかけて表面をなめらかにする

金継ぎの作業途中

400番のやすりを使いやすい大きさにカットし、水を含ませながらパテの表面を研いでいく。器を傷つけないよう、注意深く行う。ある程度なめらかになったら、目の細かい1000番のやすりでさらにみがいていく。

金継ぎの作業途中
表面がなめらかなほどうるしが美しく輝く!

(5) 合成うるしと金粉を混ぜる

金継ぎの作業途中

小皿などに合成うるしと金粉を1対1の割合で混ぜ合わせる。そこに薄め液を1滴ずつ加え、マニキュアほどの濃度になるよう調整する。

金継ぎの作業途中

(6) パテの上に細い筆を使って塗る

皿に合成うるしを塗る

パテ部分に、筆で丁寧に合成うるしを塗っていく。線の太さは好みでOK。描いた線の表面がなめらかになるよう数回塗り重ねたら、1~2日間自然乾燥させて完成。作業後は、小皿に薄め液を数滴垂らして筆と小皿についた合成うるしを取り除き、ティッシュなどでふき取る。

金継ぎした器は電子レンジやオーブン、食洗機、じか火の使用は不可。

<Point>

綿棒でうるしを取る

合成うるしがはみ出してしまっても、めん棒に薄め液をつけてこすれば取れるので。自由に塗ってみて。