近頃、肌寒さが増してきましたね。寒くなると気をつけたいのが、肌の乾燥。「クリームを塗ってもかゆい」と悩んでいませんか? 皮膚科専門医の鈴木さやか先生に、正しい保湿の方法を教えていただきました。

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【お悩み】

2~3年前から、冬に腕や脚がとてもかゆくなって困っています。気づいたときにボディクリームを塗り込んではいるのですが、朝起きると、やっぱりかゆくて…。どうすればいいですか?(沙織さん・45歳・群馬県)

 

●発疹や赤みがないのにかゆいなら、ほとんどが乾燥によるもの。クリームを塗るときの量や摩擦に注意してみて

年齢を重ねると、若い頃に比べて皮脂の分泌が減り、肌が乾燥気味になります。乾燥した肌は、皮膚のいちばん上の角質がめくれ上がった状態で、ちょっとした刺激でもかゆみが出るように。刺激になるのは、乾燥した冬の空気そのものや、体の洗いすぎ、電気毛布の使用など、ありふれたことなので、冬にかゆみが強まる人が増えます。でも、下記のような日常のケアでかゆみが治まる人がほとんど。予防も兼ねて今からケアを始めてみてください。

かゆみを防ぐには、まず夜の入浴時が肝心。体はたっぷりの泡で優しく洗い、つかるときはぬるめの湯にさっと、を心がけて。その後、肌がしっとりしているうちに、水分が逃げないよう市販の保湿クリームを塗って肌にフタを。保湿クリームは朝晩2回塗るのがおすすめで、朝は乾いた肌に優しく塗ればOKです。保湿クリームは、肌に合うものを選んでください。

塗る量はたっぷりと。少ない量をすり込むと、かえって肌を傷めます。目安量は、チューブタイプを人さし指の先端から第一関節まで伸ばした量で、手のひら2枚分の広さ。なでるように優しく広げてください(イラスト参照)

肌ケアマンガ
正しい保湿の仕方

このケアを2週間続けてみても、かゆみが治まらなかったり、逆に発疹や赤みが出てきたら、皮膚の炎症「皮脂欠乏性湿疹」になっている可能性も。早めに皮膚科へ相談してください。

なお、かゆみが強いときの飲酒や辛い食事は控えて。血行がよくなり、かゆみが増します。

 

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