●緑のマークがついたポテトチップス
続いてお菓子売り場へ行ってみると、こんな表記をみつけました。
すべての画像を見る(全6枚)ヤシの葉っぱのような絵にRSPOと書かれた認証マーク。これはなんだろうと調べてみると、RSPOとは「持続可能なパーム油のための円卓会議(Roundtable on Sustainable Palm Oil)の略だそうです。パーム油はアブラヤシという果実からとれる植物油で、一般には売られていないので“見えない油”とも言われています。でもじつは、カップ麺、お菓子、パンなどの加工食品や、化粧品、洗剤、医薬品など私たちの身の回りの商品に幅広く使われています。
アブラヤシが生産できる場所は限られていて、湿潤な熱帯地域でしか育ちません。インドネシア、マレーシア、東南アジア、アフリカなどが主な生産地なのですが、アブラヤシ農園を増やすために、熱帯林が違法に伐採されたり、焼かれたりすることが起きています。また、生物多様性の観点からも、絶滅の危機に瀕しているオランウータン、トラ、アジアゾウなどの野生動物が、住む場所を失ってしまったり、さらには、農園で働くひとたちの健康や安全も問題視されています。このRSPO認証は、環境問題や人権問題が起こらないよう配慮してつくられたパーム油であることの「証」なのです。
カルビーの広報に問い合わせると、このマークをパッケージの表につけることにはいろいろと議論があったそうです。でも、これは商品の中身に関することで、お客様に興味を持っていただきたかったので、裏面ではなく表面に認証マークをつけたそうです。
ちなみに裏にはQRコードがついていて、それを読み込むと持続可能なパーム油についての動画が見られるページにたどり着きます。
主力商品であるポテトチップスを揚げる際に使用するパーム油だけに、安心・安全を届けたいという思いで約2年前からプロジェクトを立ち上げて、この9月からこの認証マークをつけた商品が店頭に並ぶようになったそうです。
●エコの循環を生む「ものの選び方・買い方」始めませんか?
こうした環境へ配慮した取り組みが、商品を通じて見える化するまでには、長い時間と労力が費やされているのですね。普段なにげなく購入している商品のパッケージを改めて見てみると、そこに込められた企業の思いが見て取れました。
ほかにもおせんべいの亀田製菓が、プラゴミ削減のためにパッケージの中トレーを廃止したり、また、冷凍食品でも中トレーをやめるメーカーが出てきていました。こうした流れはこれからますます加速していくと思います。
選ぶ側も未来のことをちゃんと考えた商品を買うようにして、よりよい循環がうまれるといいなぁと思いました。
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