●3:広さが中途半端だった

狭いシューズクローク
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なにを置きたいかを決め、適切なスペースを計算すればよかったと反省しています。

ただでさえ狭い家なのだからムダなスペースなどあるはずがないのに、わが家のシューズクロークは0.8畳という半端な広さ。靴を収納するだけでは大きすぎるけれど、ロードバイクを入れるには小さすぎます。スペースを少しでも有効活用するためにコートをかけられるようにハンガーパイプを自分で取りつけましたが、設計の段階でどんなものを収納したいのかを考えておけば、こんな中途半端な広さにはならなかったはずです。

●4:靴の仮置きスペースをつくっておけばよかった

靴

シューズクロークの位置や収納力によっては、日常用の小さな下駄箱が必要になることもあります。

シューズクロークが玄関の床から遠いため、どうしても頻繁に使用する普段履きの靴は出しっぱなしになってしまいます。わが家の住人は私と夫、そして私の母の3人です。そのため、玄関のたたきにはいつも5足の靴(普段履きの靴3足とゴミ出しの際や荷物の受け取りの際にはくサンダル2足)が出しっぱなしになっています。手軽に収納できるよう、市販のオープンラックを購入しましたが、もともと下足入れではないため、使い勝手も見た目もいまいち。普段履きの靴専用のオープンタイプの棚か小さい下駄箱をつけておけば、たたきの上がもっとスッキリ片づいたことでしょう。

●5:そもそも設置した位置がよくなかった

設計士に相談して、動線の悪さを解消すればよかったというのが最後の反省点です。

シューズクロークは中身の充実度だけを問題視しがちですが、じつは位置も重要。わが家の場合、シューズクロークに行くために靴をはく必要があります。たたきに靴を出しっぱなしにしたくないからシューズクロークを取りつけたのに、これでは本末転倒ではありませんか。

どこで下足と上足を履き替えるのか、室内から効率よくアクセスする方法はないのかを設計士に相談しておけば、使い勝手が格段に上がったのではないでしょうか。

 

●失敗しないためには、使用後のイメージをもつことが大事

下駄箱よりも大容量のシューズクロークを設置すれば、無条件で使い勝手と収納力が上がると考えていた筆者。できることならタイムマシンに乗って当時の自分に「しっかり考えて」と伝えたい…。

シューズクロークをつくる際には、「なんとなく」や「こんなもんかな?」というような軽い気持ちで設定してしまうのではなく、自分たち家族の生活スタイルを振り返り、そこになにをどのくらい収納したいのかをしっかりと考えてみると失敗が少なくなるのではないかと思います。

子どものおもちゃ、自転車、園芸用品など、玄関に置いておきたいアイテムは各家庭によって異なりますし、所有している靴の量も異なります。しかし、いずれにせよ使いやすいシューズクロークにするためには、細部のディテールにまで気を配ることが大切です。これから新築・リノベを検討する際の参考になればと思います。