●トイレが寝室と直結しているメリット・デメリット
すべての画像を見る(全6枚)バスルーム、すなわちトイレが寝室と直結しているメリットとしては、誰とも顔を合わせずトイレに行けることが挙げられます。夜中、あるいは起き抜けにトイレに行く場合も気兼ねなし。洗面台も便器の隣にあるので、そこで手を洗って完結。
なお、お風呂に入る場合は、寝室が脱衣所代わりです。お風呂を出てからも、タオルを巻いたまま、寝室のクローゼットを開けて直接、パジャマや下着を選んで身に着ければいいわけですね。
一方、デメリットももちろんあります。洗い場も脱衣所もないバスルームは、浴槽の隣がすぐ便器。入浴中の子どもが急にもよおしたとき、それこそトイレトレーニング中などは便利かもしれませんが、お風呂でリラックスしたい日本人からすると味気ない限り。
そのうえ、タオルやバスマットを使えば衛生的に問題ないとしても、浴槽から出てすぐ、便器の前の床に、きれいに洗ったばかりの足をつかなくてはならないというのは、いまだに納得がいきません。
●多様化する「バスルーム」としての収納
気になる収納ですが、トイレ=便器のアメリカでは、基本的にトイレ回りにはトイレットペーパーを除いてなにも置いてありません。浴室だと考えれば、それも納得がいきますね。
バスマットはあっても、トイレマットやトイレカバー、トイレ用の履き物もなし。トイレットペーパーホルダーは、日本のようなトイレットペーパーホルダーカバーを見かけないどころか、壁に備えつけていないことも多い印象。キッチンペーパーホルダーのような、縦置きの自立型も決して珍しくはありません。
ではトイレ用品はどこにあるのかと言えば、バス用品と一緒に洗面台の下あるいは横のキャビネットに集約されることになります。洗面道具についても同様。また、洗面台や便器の上部の空間を利用し、キャビネットやラックを設置するケースも一般的です。
最近では、バスルームの面積を広くする間取りが人気を集めており、「ダブルシンク」と呼ばれる2つの洗面台を設置する物件が増加。日本の浴室に続く脱衣所兼洗面所のように、クローゼットやランドリー設備をバスルーム内に設置するインテリアデザインも注目されているようです。
●限りあるスペースを上手に活用!
わが家の場合、バスルームの広さはかなり控えめのため、収納も最小限。それを心配して棚やラックの購入も検討しましたが、じつは「いつも必ずそこになければいけないもの」は案外少ないのだとわかりました。入りきらないトイレットペーパーやハンドソープなどのストック、生理用品、掃除用品は使うときに持ってくればいい。なければないで、なんとかなるものです。余計な生活感も出ず、見た目スッキリ! ゴミ箱も洗面台下のキャビネットに入れて、目隠ししています。
ものがなくなれば、狭いバスルームでも広々として見えるだけでなく、掃除の手間が省け、時短にもなるというもの。今では、収納棚をわざわざ買わなくてよかったと満足しています。置き場所に困り、思いきって捨てたバスケットや使用頻度の低いスキンケア用品についても、処分して正解でした。
日本でもアメリカでも、あくまで人それぞれ、地域や家庭によりますが、ご参考までに。