50代の片づけで真っ先に捨てるべきもの
50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせたという、カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さん。彼女が考える、年齢を重ねてからの片づけで真っ先に手放すべきものとは?
●危険なものは全撤去すべし
すべての画像を見る(全12枚)シニアになってから、はじめてものを片づける人に、真っ先に捨てることをおすすめしたいのは、危険なものです。
危険なものとは、そこにあると、事故につながりやすいもの。
年をとってくると、足腰が弱って、機敏に動けなくなるので、家具に体をぶつけたり、なにかに足をひっかけ転倒したりする可能性が高くなります。
では、具体的にはどんなものが危険なのでしょうか?
●歩行を妨げるものは片づけて
通路で移動をさまたげているものは全部、危険なもの。
できるだけ撤去しましょう。床の上にあるものも、移動の邪魔になります。
若いときは、どこかにつまずいても、すぐに体勢を戻せますが、年をとると、まともにひっくりかえります。いろいろなものを床にちょい置きするクセがあるなら、これを機会に改めましょう。
マットもすべって危ないときがあるので、本当に必要なマットだけを敷き、古いものは新しいものに取り替えましょう。廊下の片側に、家具や箱を積み上げるのも注意ですよ。
●装飾品の飾りすぎも注意
高齢の人は、思い出の品や、趣味のコレクションをたくさん持っているせいか、いろいろなものを数多く飾る傾向にあります。少なくとも私の母はそうです。
しかし、飾りものが多すぎると、危険です。日本は地震が多いので、ぐらっとひと揺れしたら、ガラガラと上から落ちてきます。地震が起きなくても、掃除中に、飾り棚に体や掃除機をぶつけることはよくあるでしょう。すると、飾ってあったものがドミノ倒しのように、次々と倒れる可能性も。陶器やガラス製のものが、床に落ちたら割れて危ないですよね?
飾りものは、本当に飾りたいものをポイントをしぼって飾ったほうが、見た目もいいですよ。
家具の見直しで、すぐに片づく部屋へ変身
家の中からいらないものをなくすと、家族の暮らしや人生が変わるもの。家族がくつろぐリビングを快適にするために、「あると思い込んでいた家具」を思いきって捨てると、暮らしが激変することも。
ここでは、インスタグラマーのなごみーさん家の例をご紹介します。50代以降の片づけでも、大いに参考になりそうです。
●ソファをサイズダウンしたら部屋が片づき夫が健康に!
リビングのソファを処分し、代わりにビーズクッションを購入。「圧迫感がなくなって、部屋がすっきり広く見えるように。夫がソファで寝落ちして体調を崩すこともなくなりました」
●カーペットを捨てたら掃除がラクに
さらにホコリや食べかすがたまるのが気になり、ダイニングと子ども部屋のカーペットを捨てることに。「掃除機がけや床ふきがしやすくなり、掃除のストレスがなくなりました」
「減らすこと」に集中。がんばりすぎない50代の片づけ
生活の中で、気づくと増えていくものたち。自身もアラフィフ世代で整理収納アドバイザーの小林志保さんに、50代からの「がんばりすぎない片づけ方」を教えていただきました。
●50代の片づけで気をつけるべきこと
子ども時代や独身時代、結婚して子どもが生まれるなど、生活に変化があると、その年月分の「もの」がおうちの中に増えていきます。ライフスタイルごとに変化のある「もの」は、なんとなく捨てられなかったり、たくさんの思い出があったり…。手放すことに不安を感じたままになり、気づけば家の中にものがたまってしまいがちになります。
そんな過去のものを多くもつ50代の片づけは、自分の集中力と体力を考慮して疲れない・がんばりすぎないお片づけでスタートしてみてはいかがでしょうか。
●1日30分から40分だけ、集中してみる
押し入れやキッチンを全部完璧に整理しようと思ったら、プロでも3時間から5時間くらいは必要となります。おうちにものがたくさんあると、片づけをスタートすることがすでにストレスで、なかなか手をつけれないという方もいらっしゃるのでないかと思います。
ストレスや疲れを感じない片づけのコツは、始める前に「今日は30分だけ片づけよう」と時間を設定しておくことです。片づける場所は、リビング棚の引き出しや、冷蔵庫の中などの一部分だけ。収納の事は考えずものを減らすことだけに集中します。
私の場合、納戸の中に入れっぱなしになっていて、なにが入っているのか自分でさえ記憶のない箱がありました。その箱の中身を全部出して、必要か不必要かを分けていきます。この程度の作業なら20分もかかりません。
無造作に箱に入れられた中身には、「なんでこんなところにこんなものが…?」と、すっかり存在を忘れていたものも。夫のへその緒とか、夫との結婚する前のラブラブな写真など出てきて、ちょっとおもしろい経験もできますよ。
●収納は細かく分けるのがポイント
ものの分け方は、使っているもの、使っていないもののほかに「いつ、どこで、だれが使うのか?」で分けることも大切です。
わが家は数年前からリビングに子どものものを置く場所をつくっていません。自分のものは自室で管理してもらうことで、リビングは夫婦の癒しスペースとなっています。ライフスタイルが変わる今、もう一度家族の行動導線を見直すのもこれからの暮らしがラクになるコツですよ。