●50代は変化の多いとき。今のうちにいらないものを捨てて身軽に
59歳になった今、50代はそれまで生きてきたなかでも変化の多い時期だったと感じています。子どもの独立や結婚、自身の更年期や発病、夫の定年が見えてくる、親の介護がはじまるなど、さまざまな変化がありました。
みなさんはいかがですか。私と同世代の人なら、そう実感する方も多いのではないでしょうか。体力が落ちてくることや生活パターンが変わることは、あるていど予測していたからまだいいのです。わが家は同居で介護という状況ですが、まわりの人に助けてもらいながらまあまあ平和に暮らしています。
私が戸惑ったのは、気力の衰えのほう。性格にもよるでしょうが、なんとかしたいという思いはあるものの、感情の振れ幅が大きくなり気持ちがついてこないときがありました。もちろんまだ使える布団や家具を捨てるのですから、罪悪感はありました。親が買ってくれたものならなおさらです。
でも、思い直しました。人生は想像していたより長そうだから、体力も気力もまだあるうちに手放せるものは手放しておきたいと。目に見えるものだけでなく、心にたまっていたものを捨てて少しでも身軽にしておきたいと思いました。
●捨てることに罪悪感があったら…?
みなさんも、もし「もうあの布団はいらないかも」「あの家具もいらないな、使っていないな、なければ部屋が広く使えるだろうな」と思っておられたら、手放すことも視野に入れてみてください。
もったいなくて無理…と思う場合は、目標や目的を先に考えてみてはどうでしょう。自分の趣味部屋にしたいとか、私のように孫たちが泊まりに来るときの部屋がいるからというように。目標や目的がはっきりしていれば、捨てたいのに捨てられないという迷いが消えやすくなります。罪悪感も少なくてすみます。