提案されるプラン、なぜ「夫は書斎で、妻は家事室」?

現在では、自室が欲しい思う筆者。ですが、もしも新築計画時に戻れて、自室をつくるかどうかを選べるとしても、結局「NO」という選択をしたような気がします。

子どもたちにはそれぞれ個室を与えてあげたい、仕事上書斎が必要な夫を優先しなければならないという状況は、変わらないからです。

もはや、「夫には書斎を、妻には家事室を」という時代ではありません。妻の趣味や仕事の都合で自室をつくる家庭もあるでしょう。ひとり時間を満喫するスペースは、だれにあってもよいものだと思います。

多くの人は、家づくりでは限りある予算や面積のなかで取捨選択を迫られるもの。限りあるスペースを、どう分け合うかはその家庭次第です。

そして、「家は建てて終わり」ではありません。家づくりの際にはベストだと思ったことが、ベストであり続けないものです。

仕事や趣味はもちろんのこと、家族構成やライフスタイルも日々変化していきます。家づくり中にそれらすべてを想定して網羅することは難しい。

新居が完成し、住み始めてから自室が欲しくなった筆者。決まった自室はないけれど、筆者の場合は家の広さや「多目的スペース」という余白も手伝って、使い方の工夫で、今後も乗りきれそうと予感。変化に対応しやすいよう、部屋の使いみちを柔軟に考えながら、快適に生活していきたいです。

関連記事

トイレ2つの間取りにして満足。家族の体調不良や来客時にとにかく心強い子ども部屋を「広く・快適に・将来長く」使える間取りを一級建築士が解説リビング隣が和室の間取りに後悔。「畳にゴロン」は夢となる