●実家の母親とのやり取りは「ユーモアも交えて」

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30代、40代は、子どもとコミュニケーションを取る一方で、年齢を重ねていく親とも向き合わなくてはいけない時期。さらに50代ともなると、親が老いていく姿を目の当たりにすることも。中村さんの場合、シニア世代に対しては、このような言い方を心がけているそう。

「正直、40代までは、母に対して『ママってば!』『もう~!』などと、甘えの裏返しのような態度も取っていました(笑)。同性の母親だと、言動に遠慮がなくなりがちですよね…。でもある日、気づいたんです。頼りがいのあった母が、自分よりも小さくて弱い存在になっていることに。そこでもう、母を追いつめる自分からは卒業(笑)! とはいえ、彼女は気持ちも若いですし、まだまだ元気です。だからこそ、体力以上に動こうとする姿を見て、ハラハラするのも事実。そんなときは、彼女の言動を頭ごなしに否定せず、角度を変えて伝えています」

●少しの工夫でずっと穏やかでいられる

そんな中村さんの伝え方の工夫を教えてもらいました。

「『50代の私だって疲れてるんだよ~。後期高齢者のママには、厳しいんじゃない?』『これまで十分やってきたんだから、もうがんばらなくていいのよ』など。こう言うと、『あなたも疲れることあるの?』『当たり前でしょ、私だって、もうかなりの大人なんだよ(笑)』『あら…。娘もそうなのね』『そうそう。お互い、無理はやめましょう』『わかったわ』と、なります。

パリと東京で離れていて、1年中同居しているわけではないからこそ、取れる態度なのかもしれないですが。でも自分の中で一呼吸置いてから伝えるように意識しただけで、前よりも、ずっと穏やかでいられるような気がしています」

満ち足りた日々を過ごすためにも、世代の違う家族との関係のつくり方を大切にしている中村さん。次回は、結婚20年以上になる夫とのパートナーシップから気づかされたこと、さらに現在の自身の体との向き合い方についてもご紹介します。

 

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