おうちにこもっていると、どうしても運動不足になりがち。そこでおすすめなのが、家でも手軽にできるヨガです。

看護師で、メディカルヨガインストラクターの鈴木陽子さんが提案する「メディカルヨガ」は、無理なく体力がつき、元気になると話題なんです。
ポーズをゆっくり行っていくだけなので、忙しい人や運動が苦手な人でも無理なく続けられますよ。

イスを使ったヨガ。昼に行うのがおすすめ

ももやお尻、背中など、体の大きな筋肉を収縮・弛緩させ、動作を軽快に。立ったままできるポーズなので、仕事や家事の合間に行うのがおすすめです。
行うときは、すべて「基本の呼吸」を意識しましょう。
※「基本の呼吸」の方法は最後に掲載しています。

●お尻ともも裏を伸ばす(1回行う)

体のなかでも大きな筋肉である、背中、お尻、もも裏をストレッチして全身を活性化。お尻と太ももが気持ちよく伸びるのを実感して。

お尻ともも裏を伸ばす
イスを使って家でヨガ
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両足は腰幅に開いて足先を前に向け、下半身を安定させて背筋を真っすぐ伸ばす立位の姿勢から、イスの背もたれに手をかけ、脚のつけ根から上体を倒して床と平行になるようにする。頭からお尻までを真っすぐ伸ばし、3~5呼吸キープ。

●もも前を伸ばす(左右1回ずつ行う)

ももをしっかり伸ばすことで代謝をよくし、腰痛や猫背などを予防。もも前から股関節、おなかの奥までつながる筋肉を意識しながら行って。

もも前を伸ばす

右手をイスなどに置いて体を軽く支え、左のひざを曲げて足先を左手でつかむ。かかとをお尻につけるようにして3~5呼吸キープ。反対側も同様に行う。

●お尻とももを使う(1~3回行う)

下半身を安定させ、体力をつけるために基本となるお尻とももを強化。背骨回りの筋肉も同時に鍛えるため、体に負担のない正しい姿勢を保てるようになります。

お尻とももを使う

立位から、イスに腰を下ろすようなイメージで両ひざを曲げる。背筋を伸ばし、目線は正面に向けたまま軽く両手を合わせ、そのまま3~5呼吸キープ。

●股関節を使う(左右1回ずつ行う)

股関節を動かすのに使う筋肉は、体幹の安定や強化につながる大切な筋肉ばかり。股関節を大きく使うことで、体の動きや姿勢が安定し、腰痛やけがの予防につながります。

股関節を使う

(1) 立位から、右手をイスに軽く添え、左ひざを持ち上げて直角に曲げる。このとき、骨盤は立てて真っすぐ立つことを意識し、左脚は脚のつけ根からしっかり曲げ、3呼吸程度キープ

脚を外側に開く

(2) 左手を左ひざに軽く添えて左脚を外側に開き、左のお尻の筋肉に効いているのを感じながらそのまま3呼吸程度キープ

ひざを伸ばす

(3) 左脚を前に戻し、無理のない高さでひざを伸ばす。右脚が曲がらないよう注意し、左もも前の筋肉に効いているのを感じながら3呼吸程度キープ。反対側も同様に行う。

●基本の呼吸法

・腹式呼吸をする

忙しい現代人は、呼吸が浅くなりがち。メディカルヨガでは深い呼吸を意識することで効果がアップし、自律神経のバランスが整います。

ポーズを行うときは、腹式呼吸を意識して。息を吸ったときにおなかが膨らみ、吐いたときにへこむように深く呼吸するのがポイントです。慣れないうちは、おなかに手を当てて練習してみて。

・鼻から吸って鼻から吐く

呼吸は、鼻呼吸で。鼻のフィルターを通すことで加湿され、菌やウイルスが直接体に入るのを防ぎます。鼻づまりなどで鼻呼吸がしづらいときは、口をすぼめてゆっくり呼吸してもOK。

・吸うことよりも吐くことに集中

呼吸はゆっくり行うことが大切。がんばってたくさん吸おうとするより、ゆっくり吐ききることを意識すると、次には自然に酸素が体内に入ってきて、無理なく、深い呼吸ができます