汗ばむ季節になると、ママの頭を悩ませるのが「家族のにおい」。シャワーを浴びても体や足のにおいは発生してしまうものです。そこで、におい対策について国家資格である「臭気判定士」の資格を持つ石田翔太さんに、おすすめの予防法を伺いました。
春先から夏にかけて気になる「家族のにおい」の原因は？
――最近暖かい日が増えてきました。汗をかくと、体のにおいが気になってきます。
石田さん：そうですよね。「体臭」「足のにおい」の悩みは、春先から夏をピークに相談が増えるんです。自分のことだけでなく、「家族のにおい」に関しての相談も多いですね。
――家族それぞれでにおいに違いはあるのでしょうか？
石田さん：においの原因は「汗」と「皮脂」ですが、基本的に年齢や性別によって「汗」自体の成分が違うということはありません。
しかし、男性の方が女性よりも全身の発汗量が多いという文献がありますので、男性の方が汗をエサとするにおい菌が増えやすい可能性があります。
男性は革靴を履いていることも多いので、通気性が悪い分、足が臭くなりやすいと考えられます。
また、発汗量は加齢に伴い減少するという報告がありますので、大人よりも子どもの方が汗の量が多く、におい菌が増えやすい環境であると考えられます。
●におい予防はなにをすればいい？
――発汗量が関係しているのですね。予防はできますか？
石田さん：じつは汗も皮脂も分泌された直後は無臭です。ですから、においのもととなる汗や皮脂をこまめにふき取るのがよいです。
――家族にもハンカチやボディシートなどを携帯してもらうようにします！
石田さん：こまめに汗の拭き取りができる箇所はよいのですが、注意したいのが靴下や靴を履いている足です。こまめに拭き取りができないうえ、におい菌が喜ぶ環境になっているんです。
におい菌は自分が快適だと思った環境で、どんどん増えるんですよ！
蒸れた足は要注意！どんどん菌が増える環境に
――夏場、靴下の中の足はどんな状態ですか？
石田さん：におい菌は湿気を好みます。靴下や靴で蒸れた足はにおい菌にとって居心地がいいんです。
また、足は他の部位に比べてにおい菌のエサが豊富。足には汗腺が集中しているので、たくさん汗をかきます。さらに皮膚が分厚くて角質が多い。そして指のまたや爪の間にも垢が溜まりやすい。角質や垢もにおい菌のエサになるので、におい菌にはうれしい環境ですよね。
――足のにおいって独特のすっぱい感じもするのですが、分泌されている汗の成分が違ったりするのですか？
石田さん：いえ、汗の質自体は他の箇所と変わりません。しかし、菌が繁殖しやすい環境なので、すっぱいにおいの原因物質（イソ吉草酸）が増えやすいんです。
●今すぐできる足のにおい対策
――家族の革靴やスニーカーのにおいが気になる季節。足のにおい対策が知りたいです。
石田さん：強くなりがちな足のにおいには2つのアプローチが必要です。
（1） におい菌のエサとなる古い角質や垢を減らすこと
普段から角質の除去、爪切りを心がけること。垢を落とすことも大切なので、指のまたまでしっかり洗浄しましょう。
（2） におい菌自体を減らすこと
「殺菌防臭」成分配合の薬用ボディウォッシュで洗浄し、におい菌対策をするのもよいでしょう。
足のにおいを防ぐには、汗や汚れをしっかり洗い落とし、におい菌が繁殖しにくいキレイな状態を保つことが重要です。
汗ばむ季節の「家族のにおい」について、きちんと知ればしっかり対策できそうですね。石田さん、お話いただきありがとうございました！
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問い合わせ先／花王 https://www.kao.com/jp/support/
