家事や育児、スマホの利用で、腕に痛みを感じることが増えていませんか? 腕は毎日動かす箇所なので、痛みを感じながらも我慢をすることも。そこで、整形外科医の中村格子先生に痛みを和らげる方法を教えてもらいました。
腕が痛いとき、痛みをやわらげる方法とは?
すべての画像を見る(全2枚)ひじから手首にかけて、痛みが強くなることがあります。赤ちゃんのだっこや家事で、重いものをよく持ってはいるんですが、持たないわけにもいかず…。痛みを軽くする方法があれば教えてください。(いずみママさん・35歳・静岡県)
●腱鞘炎の可能性が!痛いときは腕や手を休めましょう
家事や育児ではどうしても手を酷使しがち。主婦の方はただでさえ腱鞘炎のリスクが高いといえます。最近はスマホを長時間使うことで手首が痛くなる「スマホ腱鞘炎」も増えていますね。
原因は腱を包む鞘である「腱鞘」という部分の炎症です。腱鞘炎にはさまざまな種類があり、ご相談のひじから手首にかけて痛みが出るのは「テニスひじ」といわれるもの。ほかにも産後に多い、手首が痛くなる「狭窄性腱鞘炎(ドゥ・ケルバン病)」や指の関節が痛くなる「ばね指」、人さし指と中指にしびれや痛みの出る「手根管症候群」などがあります。
いずれの腱鞘炎も、腕を酷使したときや、手首を曲げた状態を続けることで起こりやすくなります。痛みのあるときは、家事の力を抜いて、赤ちゃんのお世話を夫や家族に代わってもらって腕や手首を休めるのが、まずは大切です。
●家事の合間にできる簡単ストレッチ
今回は、ひじから手首にかけて痛みのある“テニスひじタイプ”に効果的なストレッチを紹介します。痛みのある人は改善につながり、ない人も隙間時間にこのストレッチを習慣にすると予防に。
腕を伸ばして指を下にだらりとさせたら、逆の手で手の甲を押さえて20秒キープ。次に指先を上に向けて20秒キープ。これを左右で行います(イラスト参照)。ポイントは指をしっかり伸ばすこと。手首がほぐれやすくなりますよ。
腱鞘炎のタイプによって効果的なストレッチは違います。痛みが強いときは自己判断せず、早めに整形外科に相談してください。