ESSEonlineではセックスレスに悩む読者を取材し、その実体験を漫画化。 出産後はホルモンバランスが大きく変動することによって、体調やメンタルに不調をきたす女性も多いということは広く知られています。共働き家庭の未歩さん(仮名・38歳)は出産後、夫の育児や家事に対する姿勢への不満が引き金となって夫婦仲が急速に冷え込む「産後クライシス」を経験しました。現在、結婚9年目。夫への不満からレスになっているという夫婦関係の実情を話してもらいました。
大好きだった夫への愛情が完全に冷めるまで
じつは、私は独身時代に婚約者を亡くすというとても悲しい経験をしました。ずっとその人のことが忘れられず、結婚に対してかなり臆病になっていました。自分に好意を持ってくれる男性はたいてい「俺が忘れさせてやる」という俺様系の人ばかり。そんなときに出会ったのが今の夫でした。
「大事な人の事は忘れなくていいんじゃない? 彼のために我慢してきたことがたくさんあるのなら、それをひとつひとつ一緒にやっていこう」と言ってくれて、悲しみに暮れていた私をまるごと受け止めてくれたのです。
でも、あの頃の私は落ち込みすぎていて、冷静な判断ができていなかったのかも…と今になって振り返っています。
●出産と育児のドタバタでセックスレスに
セックスレスのきっかけは長男出産後の夫の態度です。夫は仕事で、朝は6時ごろ家を出発、そして帰宅は深夜0時すぎ。完全にワンオペ状態の育児が始まりました。
育児休業後は私も正職員として仕事に復帰したのですが、夫は相変わらず家事にも育児にも参加してくれません。保育園から帰宅したら、ごはんをつくって長男をお風呂入れて、寝かしつけて…。バタバタと過ごす生活のなかで夫婦生活を再開する余裕がなくなってしまったのです。
●だらしない夫に嫌気がさしてきた
夫はもともと実家暮らしだったので、家事力が乏しいことはわかっていました。しかし、私が育児に時間をとられている間、だらしない生活態度が目に余るように…。
電気もテレビもつけっぱなし。食べた食器は洗うどころか流しへ下げてもくれません。言わなければいつまでもお風呂に入らず、歯磨きもしないでリビングで寝てしまうのです。
「お風呂に入ってください。リビングの板の間で寝るより布団に入った方が、短いなりにも身体が休まるでしょ」と何度も伝えていますが、私の言葉は夫に届きません。だんだんと夫へ注意することにも嫌気がさしてきました。
●夫婦なのに思いやりをもてない2人
夫が家事をできないことはある程度覚悟していましたが、「今日は残業です」というLINEが夜の21時すぎにくることにも頭を悩ませています。
すべての画像を見る(全3枚)そんな時間に連絡をもらったところで、夫の分の夕食はすでにお皿に盛りつけてラップをかけてスタンバイしている状態。「ごはんがいらないなら、もっと早く連絡してよ」と伝えても、「上司から残業の指示があるのが21時頃だから、これ以上早く連絡するのは無理」と言い返してきます。
気がつけばお互いの立場や状況を理解し合えるようなコミュニケーションをとることができなくなっていました。
●夫ではなく、シェアハウスの住人に…
夫は相手の想いを優先しようとしてくれているのか、はっきりと物を言わないタイプ。自分が決めたことは頑なに譲らないわりに、それを主張してくれないので、なにを考えているのかよくわからないのです。
夫は平日に休みのときも、テレビをみながらのんびり自由時間を過ごし、私と息子が仕事と学校に行っている間、家事をすることもなく昼寝ばかり。少しは手を貸してほしいとお願いしても、まったく変わってくれなくて「あなたは夫ではなくシェアハウスの住人です!!」とぶちまけたこともあります。