体力的にも気力的にも、今まで通りにできないことが増える50代。そんな自分を責めてしまうことはありませんか? 「私自身、どうしても自分を責めてしまっていましたが、考え方をシフトすることで少し楽になりました」と、話すのは、整理収納コンサルタントの瀧本真奈美さん。今回は、瀧本さん自身が暮らしの中で実感した、50代からの考え方や家事のコツを教えてもらいました。

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50代、前とは違う自分を責めないコツ

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加齢のせいなのか、更年期のせいなのか、昔に比べて考えがまとまりにくくなり、日常の家事も含め、仕事効率が低下してきているのを身をもって感じています。

昔はもっと動けたはずなのに、自分なりにもう少し上手くいろいろこなせていたはずなのにと、日を追うごとに「思うように動けない自分」を自覚しています。どうしても自分を責めてしまいがちですが、考え方をシフトすることで少し楽になりました。

微妙な年齢の今を、ポジティブに受け入れるコツをご紹介します。

 

●1.羽休めのための期間と考える

寝室

日本人の平均寿命はどんどん延び、厚生労働省の簡易生命表によると、2020年には男女ともに過去最高となり、女性は87.74歳になっています。「人生100年時代」という言葉もちらほら目にするようになってきた近年ですが、昭和22年頃の平均寿命は50代だったそう。(厚生労働省HPより)

つまり、50代は昔でいうと、一旦人生を終えるタイミングだった年齢。そこまで元気でいられたことにまず感謝しつつ、この先の人生をリスタートするための、中休みの時期なんじゃないかと思えるようになりました。ここまでがんばった体をいたわる、そんな時間も大切な気がします。

 

●2.新しい動き方を見出す時期

リビング

50年ほど使い込んできた体は、長年使った家電や車のように、多かれ少なかれなにかしらの故障が出始めます。故障まで至らなくても動きが悪くなり、ちょっとオーバーワークをすると後々支障が出て、今までとはなにかが違う…そんな感覚は多くの人がもっているのではないでしょうか?

この状態で若い頃と同じように俊敏に動いたり、脳をフル回転させてしまうと、きっと体の方が完全に故障してしまいます。今は、体に見合うように動き方をセーブし始める時期なんだと思えるようになりました。

50代という微妙な時期の変化はきっと、「今の体に見合った動き方に、そろそろ変えなさい」というメッセージな気がします。

●3.今まで気づかなかったことに気づき楽しむ期間

リビング

50年の人生はあっという間で、振り返るといつも全力疾走だった気がします。勉強、結婚、子育て、仕事、いつもなにかに精一杯で、自分をゆっくり労わる時間は後回し。そんな時間があったのかなかったのかすらも思い出せないほど、嵐のように過ぎ去った日々でした。

いろいろがんばりきれなくなり、動きもスローになった今、やっと自分自身や、日常の当たり前の時間に目を向け始めているところです。

家族と一緒にテレビを観る時間や、仕事を忘れて、ただやりたくて始める片づけ、窓から外をぼんやりと眺める時間。今までと同じような行動でも、少し肩の力が抜けて、ゆとりをもって楽しんでいる自分がいます。