●コロナ禍で、聴覚障害者のコミュニケーションが困難に

聴覚障害者は、手話のほかに筆談、ジェスチャー、口の動きを読み取るなどさまざまな方法で対話を補っています。ところが、コロナ禍で難しくなったのは、唇を読み取って会話をする「口話」。みんながマスクを着用するようになり、「口の動きを読むこと」ができなくなったのです。手話ユーザーも手の動きだけではなく、顔の表情や口の形が文法の一つとなる言語なので、マスクをしていると伝わりづらいそうです。

そして、とくに困るのは、聴覚の障害は見た目にはなかなかわかりづらいということ。「気づいてもらえない」障害とも言われていています。

聴覚障害者のために私たちにできることは何でしょうか。

 

【皆さんにもできること~耳の不自由な方のために】

・耳が不自由であることを示す耳マークを知ろう。

耳マーク
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こんなマークです。

•    困っていそうな人がいないか、アンテナをはる
•    手話、筆談、口話、ジェスチャーなどたくさんのコミュニケーション手段があることを知り、使ってみる
•    緊急時はとくにサポートが必要なので、音の情報しかない場合に気づいて伝える
•    伝えたい内容を携帯画面で、打って見せるだけでも通じる
•    音声認識アプリも活用
•    筆談する際は、文は短く、わかりやすく書く
•    紙がなかったら、手のひらに指で書いてもOK
•    口を見せてしゃべるときは、はっきり、ゆっくり伝える
•    身振り、手振りでも伝えられます
•    補聴器をつけていても、聞こえ方は様々なので「こんな話し方でいいですか?」
「声の大きさはどうですか?」などと確認する

 

●テレビの字幕放送の割合は年々増加。生放送にも字幕を

テレビも工夫を続けています。音声を聞き取ることができない、聞こえづらい方々のために、テレビ局は字幕放送を行っています。フジテレビの総放送時間に対する付与率は60.4%、付与可能な時間に対する付与率は100%です。(2019年度)

その中には、「リアルタイム字幕」と言って、キャスターが読むニュースを、聞いたそばから複数の人がリレー方式で打ち込み、字幕として出していくものもあります。一度見学したことがありますが、まさに神業です。今は、音声認識技術やAIを用いた方法もあるようです。

●バリアのない社会のために、できることから踏み出そう

障害をもつ方々は、世界の人口の約15%、約12億人いると言われています。東京2020大会を機に生まれた#WeThe15というムーブメントをご存知でしょうか?

#WeThe15

 「私たちは特別ではない」「壁を壊そう」などと呼びかけ、障害者への差別をなくし、生活の改善につなげようとアクションを起こしています。

啓発動画の画像
障害をもつ方々は、世界の人口の約15%

啓発動画も話題になりました。

スターバックス・サイニングストアの店舗の壁には、こんなメッセージがありました。

「コーヒーを飲みに来た人も、働いているパートナーも、みんなが自分らしくいられる場所をつくりたい。ここは、そんな私たちの想いから生まれたお店です。自分の可能性を信じ、一緒に育んでいきませんか」

「一緒に育む」…すてきな言葉ですね。心のバリアをなくしお互いを尊重しあえる社会にしていくために、まずは知ること、理解することが最初の1歩ではないでしょうか。そして、臆せずコミュニケーションをとってみることが相互理解につながると感じました。

私も、次回は手話でコーヒーをオーダーしてみようと思います。
 

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【フジテレビ『フューチャーランナーズ』放送中】

SDGsを推進するため、ゴールに向かって奮闘している人たちを取り上げる番組。
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